どうゆうき
▼月日の経つのはまことに早いもので、今年もはや2月となりました。企業の倒産件数も一向に減る気配はなく、株価も低迷のまま、大企業にも経営の危機がささやかれ、金融機関の落ち着きもままならずという、なんとも致し難い状況が続いています
▼さて私たち中小企業家は、こんな時はどうしたらいいのでしょうか。今こそ、もう一度足元をじっくり見つめなおすことが大切ではないでしょうか。その第1は、基本とするべき自社の強みを再確認することだと思います。企業はそれぞれに強みや弱みを持っています。経営の柱となるコアに全力を集中して、一層強くすることが大切だと思います
▼地元で売れなくなると他地域へ進出し、形式上は営業範囲を拡大して広域に展開をしているように見える企業もありますが、その力が分散し、拡大が効果を上げるどころか、むしろ足を引っ張る結果になっている場合があります。私たちはそうでなく、地域になくてはならない企業とならねばなりません。地域に役立ち、地域からあてにされる企業になって初めて、他地域への拡大もできるのです
▼倒産の原因にもいろいろあるようですが、地域の取引先や個人のお客さんから「見放される」、すなわち、なくてもかまわない企業になったと判断された結果が、倒産につながってくるのではないでしょうか。地域であてにされる企業づくりがこれからの企業づくりの第2の要点ではないでしょうか
▼不況といわれますが、バブル絶頂期のことをさらりと忘れて、「普況」だと考えれば、新たな出発ができるものだと確信しています。
会長佐々木正喜