第1回支部例会を開催(尾張支部−1月16日)
21世紀を創造する企業は尾張支部から!
尾張支部は名古屋市をドーナツ状に取り囲む尾張地域と知多地域を包括としています。今回の支部例会は今年度の「支部活動の集大成」と位置づけられ、「ビジョン実践」をテーマとして行われました。大変寒い一日にもかかわらず、144名が参加しました。
「民主的運営は自立型企業づくりに通じる」尾張支部例会をふり返って
原良信(有)ハラシン工業
●寒波の中、144名が集う
尾張支部の第1回例会は支部会員が一同に寄り集い、お互いの意見交換の中から明日へのヒントを模索しました。テーマを「ビジョンの実践」に絞り込み、初年度の節目にふさわしい会合となったと思います。当日は近年にない寒波に見舞われ、溶け残りの雪があちこちに見られる大変寒い天候にもかかわらず、144名(内ワンゲスト15名、ご招待2名)に参加していただきました。
新井氏の報告時間を短くして頂いてもグループ討論は白熱し、司会者の「そろそろまとめの時間とさせて頂きます」とのマイクの声に、不満を感じた方が多数おられたことでしょう。
●現在進行形が会員発表の魅力
同友会の学びは会員発表、日頃必死になって経営に取り組んでいる仲間の会員が問題提起を行う、が基本です。学者の先生方の客観論でなく、また大成功者と評される一流経営者の回顧話でもない、もちろん、これらは不要だと言うわけではありませんが、現在進行形の生の体験談を例会づくりの基本としているところに大きな意義があり、魅力の多いものになっています。新井氏は我流経営から同友会で学んだ経営に至るまで赤裸々に話され、少なからぬインパクトを参加者に与えてくれました。
●各地区を直接訪問意義や目的を訴える
尾張支部は尾張地域(名古屋市を除く)や知多半島を包括する広大な組織となり、旧来の交流パターンとは変わり、支部行事や全県企画への足が遠のいてきたことは否めません。その意味で今回の支部例会を成功させるため、各地区の役員会や例会にプロジェクトメンバーが直接訪問し、意義や目的を強く訴えてきました。このことが今回の例会の成功に繋がりました。また八月から七回に渡って行われたプロジェクト会議の中で、報告者とグループ長に出席いただき、「プレ報告会」としてグループ討論の進め方を入念に打ち合わせてきたことなどが、当日のグループ討論を盛り上げる一因になったと思います。同友会の民主的な運営方法や物事の進め方などを肌で学び、自社に取り入れ、実践すること、このことが自立型企業づくりへの早道だということが確信となってきました。当日、グループ発表者の一人が言われた「やはり社長は良い波動を送れるよう自己研鑽することですね」の一言は、今も私の耳の奥に残っています。
●人間って、変われるもんやね
(株)アライは建築金物や看板・モニュメント製造施工を行っている会社です。報告者の新井敏男氏は15年前に今の会社を設立しました。営業畑の出身でもあり、積極的に営業展開をし、業績を伸ばしてきました。ある時、「お酒も飲めるし、ゴルフもできるから」と知り合いに誘われ、同友会に入会しますが、会合に参加してみると、意外、真面目に勉強をしています。「経営指針の勉強会に出て、自分があまりにも何も知らなかったことが恐ろしくなった」と当時を振り返ります。現在は社員と共に経営指針を成文化し、業界ではいち早くISOを取得し、大手ゼネコンから直接受注を受けれるようになります。地域の中学校や養護施設の体験学習、インターンシップも積極的に受け入れ、それらがすべて社員教育になっており、最後に「人間って、変われるもんやね」と爽やかな笑顔で報告をまとめられました。
「ここまでやるの」自覚が高まる(報告者をつとめて)
新井敏男(株)アライ
報告者として依頼された時、私には荷が重く、不安を感じました。しかし実行委員の皆さんの「良い支部例会をつくる」という熱意に接していくうちに、私もしっかりやらなければならないという気持ちに変わりました。当日開催までに7回の実行委員会が行われ、そのうちの2回に参加しました。1回目の打ち合せでは実行委員の皆さんに自社の説明と私の想いを語らせてもらい、質疑応答を通じたアドバイスをいただきました。2回目は本番と同じ時間を使ってのプレ発表会で、あらためて「自社での自立型企業づくり」という課題を整理する機会になりました。始め、「ここまでするのか」という印象を持ちましたが、この過程の中で報告者としての自覚が高まり、お陰で当日の報告は本当に気持ちよくできました。尾張支部が発足して初めての例会に報告者という貴重な経験をさせていただき、多くを学ばせていただきました。このような機会を与えてくれた尾張支部の皆さんに感謝申しあげます。