2000インターンシップ反省会(12月12日)
現場実践が学問への問題意識をかきたてる
今年3年目となるインターンシップの反省会が12月11日に「クレールワンダーランド」で開催され、受入企業の会員経営者や担当者、派遣大学の関係者29名が参加しました。竹内実行委員長より「厳しい経済環境の中で一層インターンシップのような産学連携が必要になっており、今年の反省を来年度のインターンシップにつなげていきたい」との挨拶に続き、派遣大学より報告が行われました。
●派遣大学3校より
☆3年間の実践と今後の課題
大学での教育とインターンシップの教育が乖離しており、いかに大学との教育に結びつけていくかという課題がある。また大学が学生の自己変革の場となっていく上で、インターンシップが重要な役割を担っている。(関口和雄氏・日本福祉大学教授)
☆来年から正規授業化インターンシップを選択科目2単位の企業実務体制としてやっていき、学生と学校のギャップを埋め、就業体験を通して目的意識を持ってもらうことをめざす。(生田実氏・名城大学教務課長)
☆来年度から始める国内、海外でのインターンシップを行い、企業のルールや会社の仕組み、社会貢献などを学んでもらいたい。(大石展緒氏・愛知学泉大学教授)
●受入企業2社より
次に企業2社より受入体験発表がありました。
☆(株)エステムの早川浩司氏より、「今年の学生の特徴とインターンシップを広げる意義」というテーマで、
(1)企業の社会的責任として、せっかくの機会なので社員全員でインターンシップを受け入れ、初心に戻って指導した、
(2)今年の学生は挨拶がきちんとでき、学生同志が連絡を取りあい、問題を解決するなど学生が変わってきたこと等が報告されました。
☆名古屋法律事務所の丸山良恵氏は障害学生を受け入れて、
(1)その障害学生は人間性も良く、協調性のある率直な子であったこと、
(2)その性格は障害者ならではの生活で身につけたことであり、決して社会生活の中で不利でないことに気づかされたと発表しました。
●来年度の課題は
その後の討論の中では企業側より、「学生が感想文の中で、自らの人生設計の参考になったと書いてくれ、受け入れ企業としては非常な満足感を得た」「受入企業を協同の力でつくっていく必要性を感じた」などが出されました。一方、大学側からは、「インターンシップを受入れる企業は理念がしっかりしている」「インターンシップに参加する学生の事前学習の徹底」「関心のない学生の掘り起こしが重要」などの意見も出されていました。懇親会ではインターンシップを通じて知り合った企業と大学による交流が行われ、来年度に向けてより良いインターンシップにする重要性を確認しあいました。