シリーズ広報委員登場(11)
真実は学びの中に
服部庄三(株)服部鉱市商店(前広報委員長・中村地区)
四年間の広報委員長時代を含め、8年間の広報活動を経験しました。広報委員は同友会運動を推し進めるため、会方針を学び、正しく理解していくことが重要であり、それが「同友Aichi」という機関紙をつくる私達の使命だと実感しています。
注目される怖さ
さて、注目される怖さ、また今、「金融アセスメント法」制定の運動にも見られるように、会の第3の目的である「経済環境を良くしよう」という動きも顕著になっており、大きく愛知同友会が変わろうとしています。また一般紙にも同友会の名前が頻繁に出てくるようになり、世間からも注目されるようになってきました。これは非常に嬉しいことではありますが、逆に怖いことでもあります。注目されればされる程、会役員として自分たち自身を律していかなければなりませんし、「見られる同友会」として、会員一人ひとりの活動までが理念に沿っていなくてはならないからです。外から見られるのはある一点だけで、それで会全体を、強いて言えば、全国の同友会全体を判断されてしまうという危険性があるのです。また実践の重要さも考えなければなりません。理念を掲げ、会外にもアピールしていくのですから、それにともなっての実践、行動がなければ、だれも共感してくれないのです。
砂糖は百害の長?
さて、食品業界(当社は砂糖卸売業)に身を置く私としては、昨今の情報の氾濫に疑問を感じています。ちょっとテレビで「これが体に良い」と報じられると、全国のスーパーで品切れになったり、「これはカロリーがないから体に良い」と平然と放送している主婦向け番組、誤ったダイエットからの拒食症になったりしています。何か変です。例えばお砂糖。世の多くの奥様が白い砂糖は良くないと信じています。では「なぜ悪いのですか」と聞くと、「みんながそう言うから」という答え、少し情報のある人は、「砂糖が白いのは漂白がしてあり、カルシウムを奪い、肥満の原因となるから」と答えるでしょう。
捻じ曲げられた情報は
本当でしょうか?砂糖の結晶は無色透明、大きな結晶の氷砂糖を見れば一目瞭然、雪の結晶と同じように光の屈折により白く見えるのです。カルシウムを奪うという説も、昭和の初めに「贅沢は敵だ」の思想を背景に流された情報で、現在では科学的に否定されています。肥満の問題にしても規則正しくバランスのとれた食事が大切なのです。虫歯の原因も食物より食後の歯磨きが大切であり、最近では精神の不安定が虫歯の原因とさえ言われています。このように一度ねじまげられ浸透してしまった情報は、なかなか真意を正すことが難しく、大勢の意見として、まかり通ってしまうのです。私達新聞づくりに携わっている者として、しっかりと「ものの本質」を見つめ、正しく情報を伝えなければならないと痛感しています。