どうゆうき


▼ワイドショーでは毎日、政界の話題に事欠かず、活況を呈している。政治家のモラルはどこへ行ったのだろうか。ニュースに出てくる顔を見る限り、国民の代表としての意識はみじんも感じられない。こんな国民不在の政治があって良いのだろうか。また議員の先生方は、今の日本がどんな状態のあるのかご存知なのだろうか
▼失業率は高止まり、企業の倒産件数も高水準、金融の面でも「貸し渋り」「貸し剥がし」が横行し、中小企業への貸出率は前年より低く推移している。他にも多くの問題がある。日本の国債はまた格付けがワンランク下がり、先進国の中で最下位となってしまった。政策的無策さを露見しているとしか言いようがない
▼先日、国会の党首会談が行なわれた。見ていると、議論になるのは政治倫理で、政党同士のなじり合いに終始していた。国の方向の論戦や、政治改革、不良債権問題など、今一番必要としている経済政策の課題に論戦が進まない。大変残念だ。ある会合で、以上のような話をしたところ、当日参加されたある国会議員から、「私たちは毎日ワイドショー的なニュースの内容ばかりを国会内で追求しているのではなく、各委員会で必要な議題を真剣に論議している」と反論された
▼「マスコミは今一番受けるニュースを発信することで、売上を上げようとしている。新聞の中には本当に必要な情報も書かれているので、そこに注意を向けて欲しい」とも話された。たしかにこの議員の言われることも解る。しかし今必要なのは、国民に安堵感を与えてくれる実のある政治だ。

報道部 村上e樹