新春を迎えて
会長 佐々木正喜
過去最高の会勢で40周年を迎えて
愛知同友会会員の皆様、明けましておめでとうございます。
長引く不況の中とはいえ、心改まるお気持ちで新春を迎えられたことと存じます。昨年は愛知同友会創立40周年の記念すべき年を迎え、中同協の全国総会を担当し、史上最高の会員数で迎えることができました。また、愛知同友会が発端となった「金融アセスメント法」制定をめざす運動も、昨年末100万近い署名と500を越える自治体での早期制定を求める意見書が採択されるまでになりました。会員の皆様の日頃の努力の結晶であると、お礼を申し上げます。
厳しさを増す経営環境の中で
さて、不況はいつまで続くのでしょうか。数年前、「底底と、そこに見る底多かれど、どこが底だか、そこが分からず」という歌をみて、どなたの作かは忘れましたが、実にうまい歌だと思い、今でも鮮明に記憶に残っています。国や色々な機関から発表される景況調査では「底離れが見られる」「底をついた感がする」とよくコメントされますが、実感とはかけ離れているようです。現在、企業の7割近くが赤字で、国も地方も税収不足といわれていますが、これは中小企業が長年の不況で苦しんできた証です。そんな中、政府は発泡酒やタバコの税率を上げ、庶民のささやかな楽しみさえ奪おうとしています。大企業には減税になり、中小企業には増税となる可能性の高い外形標準課税も、導入されようとしています。また、金融機関の不良債権処理では加速が進み、中小企業への「貸し渋り」「貸しはがし」に拍車がかかる懸念が大いに感じられます。
同友会をさらに積極的に活用して
今年は中小企業にとって大変な試練の年になると言っても過言ではないでしょう。私たちはこういった政策に対して声を大にして異を唱えなければなりません。しかし一方では、これらが意に反してまかり通ったとしても、経営者として打つべき手は打たねばなりません。どんな手をどう打つかは、同友会運動の中で見い出すことができるでしょう。変化の大きなうねりに飲み込まれないためにも、積極的に同友会を活用して欲しいと念願しています。