どうゆうき


▼21世紀に入ってはや3年目の新春を迎えました。産業界では環境志向が叫ばれ、今世紀は人類の未来をかけて、環境保全への取り組みがますます強められていくことでしょう。そして、この問題は人類の価値観を根底から大きく転換させるものとなるでしょう
▼20世紀は科学技術を中心に人類はめざましい発展を遂げましたが、その根底には、他人より自己の繁栄を勝ち取ることが良しとする価値観がありました。しかし、このことを野放しにしていけば、自分たちの生存そのものを危うくする危険性があることに、私達は気づき始めました
▼かけがえのない資源と共生しなくては未来はありません。太陽や地球、大気や水、動物や植物と共に私達は生きています。自然を破壊したり、人間同士が争い傷つけあう生き方は、自然の摂理に反します。共生は自然環境だけでなく、人間社会にも当てはまるのです。人間同士が互いに活かしあい、貢献しあう新しい関係もあるはずです
▼人を傷つければ、傷つけられた方だけでなく、傷つけた方も良い気はしません。誰もが「チョッと違うんではないか」という気持ちを心の隅で抱きながら、競争社会で懸命に生きています。企業のあり方も、いかに社会に貢献できるかを「ものさし(判断基準)」とすべきで、「勝ち負け」や「大小」ではかってはならないのです
▼価値観が変われば、考え方や行動が変わり、社会が変わります。同友会の「自主・民主・連帯」の精神や「地域社会とともに歩む中小企業」をめざす私達同友会の運動も、「共生」の第一歩と言えるのではないでしょうか。

広報部長 竹内武司