広報部2月27日「新年度、愛知同友会の活動を語る!」
鋤柄修氏(愛知同友会・代表理事、中同協・幹事長広報部)
このままでは日本がだめになる。日本を救えるのは大企業ではない。大企業は自己中心的、自己保身に奔走している。日本を救えるのは、義理・人情にあふれ、地域に密着できる中小企業だけ。しかし、今のままの中小企業では日本は救えない。「中小企業にもっと力を」と立ち上がった男・鋤柄修。2月の広報部では愛知同友会の方針を学び、今後の広報部活動に生かしていくため、「新年度、愛知同友会の活動を語る」と題して、鋤柄代表理事に自社の経験を踏まえて、方針の重点を語っていただきました。新年度の広報部員予定者を合わせ、22名が参加しました。
「99同友会ビジョン」実現の完成の年
2003年度は「99同友会ビジョン」の完成年度として、「自立型企業づくり」「地域社会とともに」の実現をめざして、挑戦していく。「自立型企業づくり」では、労使見解の精神をベースに三位一体の経営課題、すなわち、経営指針(理念、方針、計画)、次代を切り拓く優秀な人材の採用、共に育つ共育に力を注ぎ、「人・物・金・情報・企業風土」という視点から研究を進める5つのセンター構想の実現、各支部での研究会活動の活性化を図る。「地域とともに」では、金融アセスメント法の制定運動の推進、外形標準課税に反対する活動、会内・会外への情報発信、そしてこれらを効率的に達成させるために、2004年3月末までに3000名の会員増強。さらに、これからの同友会の飛躍の要・事務局体制の強化すなわち、事務局としての補佐的役割にとどまらず、会員企業を牽引できる能力を有する事務局員を養成することにより、会員企業の発展をめざす。そのことが、同友会を発展させる原動力となることなどが説明された。
三位一体の経営を
方針はトップの哲学、信念を内外に示し、会社の方向性を明確にしていくことで、それを社員に浸透させ、これに基づき社員が一丸となり、またトップと社員が一体となって同じ方向へ向かう。求人により、新たな力を取りこみ、その力を共育により、より強い力に育て、その力に方針を示し、ひとつの方向へ集中させる。そんな会社の方針は、同友会の方針をそのまま活用でき、チャレンジしていけばよい。労使見解の精神、すなわち経営指針をつくり、社員を育て、その自発性を引き出して、経営者も従業員も対等であることを基本に経営指針、共同求人、共育を実践していく三位一体の経営課題に挑む。
「数は力」3000名会員の実現を
同友会の活動は、企業発展のための活動そのもの。経営環境も自らの手で変えていかなければならない。そのためには、金融アセスメント法、外形標準課税への対処など、会員の声、会員の力が必要となる。すなわち、力は会員の数で強くなる。会員数は多くなくてはならない。野党だけではだめ。与党を動かすには会員数が有効。その1つのステップとして、3000名会員がめどとなる。自社の問題点を洗い出し、経営フォーラムで語り合い、解決のヒントを得る。経営フォーラムは経営者が問題を解決する絶好のチャンス。地区活動、研究会、部会、委員会、フォーラムなど同友会活動に参加し、自らを高め、会社も活性化できる。異業種の仲間ができ、特に県外の同友会に対しても仲間意識が持てる。同友会にもっと自信と誇りを持って参加しよう。
会員であることにもっと自信を持て
どんなに経営環境が変化しても自社を維持し,発展させていくのは経営者の責任。人間古くなり、ぬるま湯に浸かっていると「ねずみをとらぬ猫」になってしまう。 またトップが方向を示さなければ社員一人一人が自分勝手な方向へ行ってしまう。自社の問題点を持ち寄り、同友会活動で学ぶ。そして学んだことを自社に持ち帰り実践し、その問題点を同友会に持ち込む。その繰り返しを行うこと。同友会は経営者の訓練の場。仲間を作るには一番の場所。全国どこへ行っても、同友会といえば仲間意識をもって迎えられる。同友会にもっと自信を持ってもいい。もっと同友会に目を向けて欲しい。
【文・鹿島敏博】
●読みとれた明確な行動指針男鋤柄・心意気にも脱帽
新年度、愛知同友会の活動方針は、「生かそう同友会理念を、人づくり、企業づくり、地域づくりに」である。地位も、名誉も、そして金もついてくる自社の社長職。この社長職をかなぐり捨てて、会長職に退き、近親者の冠婚葬祭に私的時間を使うのみで、それ以外は、ただひたすら同友会に身を投ずる毎日。今日は東に、明日は西にと息つく暇もないほど忙しい。特に昨年から、愛知の代表理事だけでなく、中同協の幹事長となり、自他ともに認める、日本の鋤柄。日々多忙な時間をやりくりして中小企業を救うため、日本のために惜しみなく力を注ぐ。そんな忙しい中、私たち広報部員への方針説明のため3時間もの貴重な時間を割いていただいた。男鋤柄、出された食事は残さず食べ干す。タクシーにも乗らず、地下鉄1本。グリーン車には乗らないが、のぞみには乗る。お客様へ向かう時は高速道路を使うが、帰りは使わない。環境にやさしく、時間と金を無駄に使わない。明確な行動指針が読み取れ、あついあつい情熱を感じとることができた。
(有)カシマ印刷鹿島敏博(広報部副部長)