新春を迎えて
会長佐々木正喜
多くの不安材料が発生した昨年
愛知同友会会員の皆様、明けましておめでとうございます。新年をどのようにお迎えになられましたでしょうか。永い永い平成不況にも、少し明るさが出てきたような気がいたします。昨年3月にはイラク戦争が始まり、その影響によるテロの心配、そして新型肺炎「サーズ」と、不安材料が多く発生しましたが、テレビや新聞報道に見られるように、大企業中心ではありますが、利益の回復が発表され、株価も1万円台を回復したようです。昨年11月の衆議院選挙は自民党が勝ったのか、民主党が勝ったのかよく分からない結果、不安定な政局ともなっています。
過去最高の2400名会員を越えて
さて愛知同友会では昨年3000名会員をめざす計画を立て、安定した2400名会勢となってきました。他の大都市の同友会の会勢が伸び悩んでいる中、愛知では「毎月増勢」という記録をつくっているのです。金融庁が打ち出した「リレーションシップバンキング」構想の元は、愛知同友会から発信した「金融アセスメント法案」です。今後は中小企業庁から中小企業省への格上げの問題や、「中小企業憲章」制定など国への提案が続きます。より多くの会員による、中小企業の活性化のための運動の前提として、会員増強にもご協力いただきたいと思います。
こんな時ほど、気を引きしめて
さて、今年の景気はどうなるのでしょうか。昨年11月末の愛知同友会の景況調査でも、明るい見通しが増えてきたように感じています。消費も暑くない夏には心配されましたが、消費を抑えてきた消費者が、我慢の限界にきたとも言われています。冬期賞与も前年比でプラスになり、企業の設備投資も若干増えてきているようです。今春闘は賃下げという大企業の発表も気になるところですが、全体として昨年よりやや明るさを取り戻しそうな感じがします。しかし、こういう時こそ気持ちを引き締め、どのような経済環境になろうとも「自分の城は自分で守る」という気概を持って、経営指針を確立し、社員と共に進んでいただきたいと思います。