どうゆうき

▼金融アセスメント推進プロジェクトがすすめている金融機関との懇談会に続けて参加する機会がありました。信用金庫と地銀の違いはありますが、それぞれ「地域企業の繁栄なくしては自分たちの経営基盤はない」と、「リレーションシップバンキングの機能強化」への取り組み(アクションプログラム)を語り、金融アセスメント法制定に取り組む同友会の運動にも理解を示されました
▼具体的には、「経営改善支援」や「創業ローン」の新設、さらには、これまでの担保重視からの脱却として、「技術評価、事業性評価」などへの取り組みです。しかしながら同時に、こうしたことが簡単ではないことも率直に認めていました。中小企業が持つ技術や「事業性」の評価を正当に行う(いわゆる「目利き」能力)といっても、様々な分野の特殊な技術などを、その業種とはまったく関係のない金融機関が評価することの困難さは、想像するまでもありません
▼このことは金融庁が盛んに言っているDDS(デット・デット・スワップ、直訳すると負債と負債を交換する、今回は融資債務を劣後ローンの形で資本に転換する)でも同じことです。企業の正当な評価ができなければ、株式などの価値がわからないからです。逆に財務諸表の精度が高い企業は、融資面でも評価されるとのことです
▼同友会のすすめてきた「経営指針の成文化」は、単に自社のより強靭な経営体質をつくっていく支えになるだけでなく、金融機関をはじめとした外部から客観的に評価されるためにも必要となっていることを改めて確認できた懇談会でした。

総会実行委員長 後藤登