どうゆうき

▼2月25・26日と1泊で行われた中同協労働委員会に参加し、「労使見解」30年の持つ意味をテーマに各同友会のメンバーと議論を行った。中同協相談役の田山謙堂氏と中同協労働委員長の上野修氏の二人の対談では、「真の人間経営の確立」と「労使見解」30年の意味、そして今日的な課題が提起された
▼田山氏は「見解」の生まれた経緯とその時代背景を語る中で、経営者の姿勢として、(1)コミュニケーションを深め誠心誠意話し合う時間を持つ、(2)経営理念を確立し、社員が夢を持てる会社になるよう努力する、(3)社員が切実に願っていることは実現するよう努めると発言された。また『労使』という言葉についても、賃金を払い雇用する側と賃金を貰って使われる側とは矛盾をはらんだ関係であると語り、改めて労使の持つ意味を確認することができた
▼上野氏は、労使問題は「話し合い」を基本として、経営者が自分の責任で解決するものだと話された。社員が会社に不信感を持つのは、ほとんどが経営者の姿勢に問題があり、曖昧な対応ではなく、「共感しあえる喜び」を大切にする企業づくりという点を強調された
▼グループ討論では、各同友会での「労使見解」の浸透が「経営指針をつくる活動」を通して行なわれており、愛知同友会が他同友会に学ぶべき点が多いことを実感した。「人間尊重の企業とは何か」という田山氏からの問いかけを重く受け止めた。いかにこの課題に応えられる企業になれるか、「労使見解」を会内にさらに浸透できるかが問われてきている。

労務労働委員長 青木義彦