どうゆうき

▼昨年11月に山形で開催された中同協の「社員教育活動全国研修・交流会」に参加し、多くの学びと反省を持ち帰りました。最近、同友会の社員教育関係の会合では、「教育基本法」や「ユネスコ学習権宣言」の学習や教育者の教育実践から学ぶ機会が非常に増えています。今回の交流会でも大東文化大学の太田政男教授からフィンランドの教育実態についての基調報告が行われました
▼日本の子供の「学力低下」が問題視されていますが、「学力世界一」、しかも「学力差の小さい」フィンランドの学校教育と日本の教育とでは、その考え方に根本的な違いがあります。「平等」を基本に子供一人一人を大切にするのがフィンランドの教育であり、「競争」の中で「勝ち組み」「負け組み」を生じさせるのが日本、このような考え方の大きな違いです。
▼フィンランドでは学習の遅れた小学生に対して、根気強く寄り添いながら、支援していくという体制がとられています。教育のベースが子供であっても、社員であっても共通なのは相手の立場に立ち、決して諦めず、育てていくことです。同友会でいう「共育」の精神です。私たち企業でも「勝ち組み」だけを目標とした方法の間違いに気づく必要があります
▼弊社に置き換えた時、「チームワークづくり」とは言葉ばかりで、日本の学校教育の延長線上で、社員に「競争」させ、成績を駆り立てていた自分に気がつきました。同友会の「労使見解」を基本に、社員一人一人を大切に「平等」な「共創集団企業づくり」を実践しようとの熱い想いを抱いて交流会から帰ってきました。

共育委員長 加藤輝美