中小企業庁委託事業(苫小牧)で講演「なぜ、いま自動車産業なのか」
8月8日
加藤明彦氏 エイベックス(株)
新たな仕事づくりを
中小企業庁の委託事業で、「これからの自動車産業を考える」と題した講演会が8月8日、北海道の苫小牧市内の会場で開催されました。これは、2006年度「高等専門学校等を活用した中小企業人材育成事業」を苫小牧商工会議所を管理法人に、北海道同友会苫小牧支部が企画・運営母体としてスタートしたものです。今、苫小牧では、トヨタ自動車北海道(株)に続いて自動車部品の一次サプライヤーが進出することが決まり、道内の中小企業では、トヨタ生産方式に通用する技術力を身につけようとしています。この委託事業では、全35回の座学や実習講座が用意され、苫小牧支部の会員や地元高等専門学校の教員が講師として招かれました。その第1講座に、北海道トヨタ(株)社長の田中氏とエイベックス(株)社長の加藤氏が講師として招かれました。
モノづくりは人づくり
加藤氏は「なぜ、今自動車産業なのか〜自動車関連産業の現状と人材育成の必要性」というテーマで、自社の経営実践を報告しました。新卒採用した社員が中心となり、会社の長期戦略である2010年ビジョンを作成した経緯、海外展開の著しい自動車産業にあって、国内に残り仕事づくりを進めてきたことなどを報告しました。また加藤氏は、『人・物・金』という経営資源は対等ではなく、人が最大の資源であること。経営者はいかに社員の潜在能力を引き出せるかが肝心で、社員が成長した分だけ企業は成長すると、ものづくり」における人材育成の重要性を強調しました。公開講座終了後は、北海道同友会の会員と交流し、地元の中小企業がどのように自動車産業に関わっていくのがが議論されました。そして、北海道でも自動車関連産業研究会が発足する運びとなりました。
(記事務局・輿石)