経営指針講座修了式
8月29日
頑張れ!3人の女性社長!! メルマガ「がんばれ社長!」より
経営指針06年春講座の最終講座・修了式が8月29日、国際センターで行われました。この様子を経営指針講座の常任コーディネーターである武沢信行氏((有)がんばれ社長)のご了解を得てメールマガジン「がんばれ社長!」より転載いたしました。なお、11月より始まる06年秋講座は、10月より募集を開始します。
万感の思いで作り上げた指針書
愛知中小企業家同友会「経営指針講座」。昨日は2006春講座の最終回で、各自が作り上げた指針書の相互発表会を行った。指針発表に与えられた時間はわずか3分。万感の思いで作りあげた指針書をたった3分で語れというのは酷かもしれないが、それもやむなし。互いに作り上げた指針書(1枚もの)を配布しあい、前に出て語る。ほとんどの人は、今日に備えて充分な準備とリハーサルを重ねてきたのがよくわかる。そんな中で、出色の存在だったのが、瀬戸市の藤井裕子氏(鉱山経営)、豊橋市の原田愛子氏(人材派遣)、一宮市の小山千里氏(鋳造業)の3人の女性社長たちである。
ご主人の急逝で会社を任される
愛するご主人が急逝され、予期せぬかたちで今の会社を任された方もいれば、あえてご主人の力をあてにせず、女手ひとつで経営している人もみえる。いずれにせよ、頼れるものは自分とスタッフのみ。それこそ必死の思いで格闘する毎日なのだ。今でも「主人から引き継いだこの仕事を続けていってよいのだろうか」と悩む時があるという。だがそんな個人的感情とは別に、会社は毎日休みなく運営されていく。立ち止まっているヒマはなく、前へ進むしかない。降板したいと思うときがあるが、それも許されない。そんな時、彼女たちには経営に関する知識が必要だった。そんな時、勇気が必要だった。そんな時、仲間が必要だった。自分の話や悩みも聞いてくれ、励ましたり教えてくれたりする仲間や先輩、専門家が必要だった。それが中小企業家同友会の「経営指針講座」だった。愛する伴侶を失った寂しさは癒えないが、孤独さは消えた。そして、会社経営を一から勉強しようと決意し、「経営指針講座」で熱心に学んだ。
リアルに会社の方向性を定める
そんな藤井氏(鉱山)が作った方針は、フラワービジネスへの参入だ。すでに閉山が決まっている鉱山跡地の有効利用を計りつつ、花の無店舗販売方法を構築することを決めた。原田氏(人材派遣)の人材派遣に対する考え方はこうだ。仕事をしたいという希望がありながらも仕事に就けない中高年が多い。そこで最近は積極的に50才以上の雇用を増やすことに注力しており、質の高い中高年を企業に売り込むことで独自色を打ち出そうというものだ。さらに将来は家事代行事業をはじめとした総合人材サービス業にまで、会社を発展させてゆこうという構想も作った。小山氏(鋳造)は、アルミ合金鋳造の分野で高技術、独自技術を誇る企業になることを方針とした。そのためには、社員も一緒になって足並み揃えた勉強と改革が必要となる。「6アップ作戦」…意欲アップ、技術アップ、利益アップ、社会貢献度アップ、信用度アップ、満足度アップを掲げ、社長ブログも始めるという。「主人から引き継いだこの事業をやっていて良いのか」という迷いは完全には払拭できていないというが、当初の不安はすでになく、ただ武者震いあるのみか。がんばれ社長!