金融講演会
3月11日
これからの金融情勢を語る
山口義行氏立教大学教授
経済情勢を振り返る
今回の講演会は、愛知から全国に広がった「金融アセス運動」に深く携わり、その大切さを全国で訴え続けてきた山口教授を講師にお迎えしました。昨今、米国のサブプライム問題は世界の金融機関の損失が700兆円以上とも云われ、米国に輸出する中国も、その中国の輸入相手ロシアもと世界的影響が見られます。日本の影響は少ないと言われながらも、輸出悪化、同時株安、そして原材料高騰、また、暫定税率、低迷する建築業界問題など、体力のない中小零細がつぶれていく状態です。このような状況は、金融アセス運動が始まった頃と似通っており、98年の愛知中小企業家同友会の「特別信用保証制度」の緊急調査をきっかけに予算委員会で行われた金融監督庁長官(当時)と桜井充参議院議員(民主党)の議論はマスコミを始め国の内外でも反響を呼びました。99年には金融アセスメント学習会が始まり、01年金融アセスメント推進プロジェクトが発足します。また、同年10月に愛知同友会員が名駅・栄で10万人、03年には全国で100万人の署名を達成して、リレーションシップバンキングへの動きに繋がりました。
経営者の仕事
しかし、昨年10月から部分保証の制度が始まり、金利が上がり中小企業へ貸渋る金融機関も増えてきました。こんな時だからこそ、物が言える、発信する経営者にならなければ何も変わりません。愛知同友会から始まったこの運動を、今一度我々が受け継いで、真の法律化を目指す必要を感じています。特に先生の言われる「経営者の仕事とは」のキーワードは、@活かす仕事(人、物、金、情報)場の提供、その中での人材育成が全てマーケティング、Aつなぐ。単独で活かし切れていない中小企業のブランド化やネットワークで付加価値化、B問う。存在意義を問うことによりイノベーションを進める。感動を売る。この3つのキーワードを胸に、日々勉強していきたいです。
(株)ハンズコーポレーション 青野徹