中同協ヨーロッパ視察(5月18日〜25日)報告会
6月18日
「EU小企業憲章」の成果を学ぶ
ベルギー、フィンランドを訪問
5月18〜25日、中同協中小企業憲章制定運動推進本部は、ベルギー、フィンランドを訪問しました。これは「ヨーロッパ小企業憲章」が制定されて8年経過した成果に学ぶことを目的に行われたものです。そこで、この視察へ愛知同友会から参加した鋤柄修、加藤洪太郎、杉浦誠、塚本浩の4氏による報告会が6月18日開催されました。視察先は、EU本部のあるベルギー・ブリュッセルでEU企業・産業総局とUEAPME(欧州クラフト・中小企業同盟)で、幹部の方からレクチャーを受けました。さらに、経済的成功と教育や、福祉施策で注目を集めるフィンランド・ヘルシンキに向かい、企業等の研究・開発を支援する機構や教育機構などを訪問、さらに国家教育委員会でのレクチャーも受けました。
「まず小企業を考える」
UEAPMEは、全欧州の1150万社の企業のうち、900万社が所属し、EUに大きな影響力を持ちます。テクノポリスなど開発支援機構では、企業・市民・公共の3つの角度で商品を開発し、市民の需要に密接に結びついた形で行われている事が紹介されました。
また、フィンランドの教育理念は個人を尊重し、競争ではなく自己比較をするため、お互いに協力し合うものとなっています。人口が愛知県ほどの国にあって、世界と取引をし、国際競争ランキングでも上位を占める所以です。憲章は小企業の重要性を宣言し、ルールなき大競争に歯止めをかけるものともなっています。こうした努力がEUだけでなく、世界規模で展開すれば、弱者の存続とそのための公平な競争環境づくりができることにつながります。今世界で何が起きているのか、情報交換し、認識を深め本質をつかみ、世界の中でできる事を探るのが大切との話もあり、今後、この成果が中小企業憲章の制定に生かされていきます。