緊急不況対策勉強会
今、すぐ打つべき手は何か
名古屋支部
1月30日
信用される企業に
急激な景気悪化の中、名古屋支部では、「緊急不況対策勉強会」を開催し、116名が参加しました。今回は、3月に金融機関が決算を迎えることで、さらなる「貸し渋り」が懸念されるため、早急な資金手当や財務体質の強化に勉強会の的が絞られました。「中小企業の金融対策」では、松波正晃氏(クリエイティブ・プロダクツ・ウェーブ)が最近の金融機関や保証協会の動きと併せて、中小企業がなすべきことを報告しました。「今の金融環境は、中小企業にとって悪い状況ではなく、私たち自身が金融について学習し、信用される企業づくりを進めることが大切です。また、融資は新規や赤字であっても受けられます」と、指標や条件が具体的に紹介されました。さらに「金融機関から信用を得るには、財務会計(決算書)だけではなく、管理会計で、事業計画、予算管理、資金繰り、原価計算、損益分岐点など、経営状況を把握することが重要な決め手」と語りました。
社員と危機感の共有
その後、「わが社の緊急対策」として、加藤明彦氏(エイベックス)と佐藤祐一氏(羽根田商会)が、自社の売上変化や資金繰り、今後の見通しを報告しました。2人に共通した点は、情報を得て行動する、目先の対応と合わせて長期の見通しを持つ、社員と危機感を共有しベクトル合わせを徹底的に行っていることです。会場から、経営維持と雇用のバランスに悩む声があがりましたが、「人員削減ではなく、社員の知恵を借り、この苦境を乗り切る経営姿勢が重要」と共に語ります。また経営者の判断が問われる今、会員の生の体験や知恵の交流がより確かな方向を見出すことにつながります。「生の切実で前向きな報告に感銘。報告者の決意、心意気を感じ、勇気とエネルギーが湧いた」「その場しのぎではない本来必要な経営姿勢を学べた」などの感想が参加者から寄せられるなど、明日への勇気を与えられた会合となりました。