東尾張支部例会(8月27日)
どん底から這い上がった経営哲学
鳥越 豊氏 (株)鳥越樹脂工業

挑む気持ちを忘れずに

東尾張支部例会がゲスト18名を含む総勢117名の参加で行われました。この日の報告は鳥越樹脂工業の鳥越氏の「もうだめだと思った時が始まりである〜どん底から這い上がった経営者の哲学」というテーマでした。
鳥越氏は、実際には何十回もの危機を乗り越えて個人創業の時代から大きな成長を遂げてきました。かつてお客さんが業界から撤退し、最初の大きな経営危機を迎えます。その苦境時には、自分の信念と周りの関係者のみなさんに助けられ、その状態を乗り越える事ができました。
初めて営業活動を行い、そこで技術など新しい工法が新規顧客などで採用されて会社の業績が持ち直します。この時に「意努夢」という創業時の社訓を進化させた経営理念が誕生します。ただ社長はこの最初の経営危機の時には「経営指針まで作るということを考える余裕もなかった」と言います。

大切な会社の柱

そして二度目の大きな経営危機は、手がけていた試作業務や仕事量も激減した時に訪れます。そこで、試作を手掛けていくだけでなく、技術を活かした他分野へも進出し、活路を見出しました。今後を見据えると経営指針の成文化をやろうという結論に達しました。そして新卒をはじめとした人材の採用と育成にも力を入れ、自立型企業を目指す取り組みも始めることになりました。
このように鳥越氏は、理念や社訓を追求し続けることの大切さを強調しました。理念や社訓とは経営者だけの考えでなく社員とも同じ思いを持ってこそ会社を発展させていくことのできる「大切な会社の柱」だと考えさせられた報告でした。