金融アセスだより(第39回)

利益を上げる3つの方法を学ぶ管理会計講座(10月27日)

営業に専念したが

私が金融アセス委員会において本腰を入れて勉強したのは2009年に入ってからです。それまでは金融機関との折衝は社長、副社長に任せて、私は営業と企画に専念していました。

しかしリーマン破綻の半年前に某都銀の営業マンと社長の間で為替予約を締結してしまい、今後数年間、為替変動の影響を経営戦略の中に組み込まなければならなくなったのです。

そんな私にとって管理会計講座は、数字を裏づけとした戦略立案に役立っているものなのです。

仕入れ商品のコントロールが重要

管理会計とは変動費と固定費を分け、自社の限界利益を毎月把握することです。

固定費は、人的経費、戦略経費、設備経費、運営経費に分け、削減するところを浮き彫りにします。

販売会社である当社は、変動費とくに仕入商品のコントロールが一番重要で、月々の仕入額と売上額と利益額の分析を徹底しています。

中国からの仕入は中枢ですが、売り上げ上位20%の顧客のアイテムに絞り込み在庫を減らしています。また、新しいチャネルを開拓したり、商品開発や仕入れを国産小ロットで増やしています。

このように既存の売上を極力落とさず、プラスアルファの数字を稼いでいくことが必要です。

金融機関との信頼関係

金融機関に対しても、過去の数字と現在の数字が落ちないだけでなく、既存客の売上と新規チャネルの売上がどう変化してきているかの説明。あるいは、在庫金額の内容や仕入アイテムの変化など、私の戦略を数字を持って言えるようになりました。

来期の経営指針書は社員に対しても数字を持って戦略を説明するつもりです。

現在当社には、キャッシュフロー計算書がありません。手形で取引しているお客様も多く、現金化する時期も見込みで行われています。

今後はこの部分もしっかり改善し、財務計画を作成し、金融機関と更なる信頼関係の再構築に励みたいと思っています。

管理会計講座は名古屋ブロック、尾張支部、三河支部で随時開催されており、破格の安さで勉強できるものです。これは、同友会の会員のみの特典なので、受講されることをお勧めします。

 

(株)山繊 山本 亮