金融アセス委員会
金融機関へのヒアリング調査
～返済猶予の対策について

金融機関の状況把握

金融アセス委員は、取引のある金融機関などにヒアリング調査を行っています。１月の委員会では「企業側からのリスケジュールの申し出の対応（判断基準となるガイドラインの有無）」と「金融機関としての中小企業対策」について調べた内容が報告されました。

ガイドラインについては、ヒアリングを行った金融機関のすべてが「ない」ということでしたが、中小企業金融円滑化法など「努力義務」が科せられた法律がある以上、まずは話に応じるようです。

中小企業対策では、役職者や再生支援の専門家部隊を作り定期的に企業を訪問するなどして、実態を把握する取り組みをする金融機関もありました。

しかし返済猶予の相談の際には、企業側からの資料の提出は必須です。今後の事業計画や試算表を重視し、担当者や役職者が会社を訪問して提出された資料を確認するなど、企業の実態や将来への姿勢が判断されます。

金融機関の対応姿勢は良くなっていますが、返済猶予をされても対策を先送りにしているだけで、不況が続けばどうなるかわからないという声もあります。金融機関は、地域の公共性をふまえて、未来に向けて中小企業を支援していく姿勢が求められます。

安藤不動産　安藤　寿