青年同友会40周年記念
「自立への扉を開こう」

670名の青同会員に

青年同友会が1970年10月に「青年部」として32名で発足して今年40年を迎えます。2月6日に40周年を記念して、10の青年同友会による合同例会が開催され330名が参加しました。

青年同友会は、後継者の悩みや経営者としての資質を高めようと、若手会員が集い、「青年部会」として発足しました。翌年には「青年同友会」として名称を変更、今日では愛知同友会3000余名の2割以上の670名を占めるまでに成長しました。


青年同友会と愛知同友会の会員数比較
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3つの目的を掲げて

青年同友会には、同友会理念を早期に社業に反映し、地域社会・経済や同友会、各企業の次世代リーダーとなるための、「青同の3つの目的」(以下)があり、それに基づいて活動してきました。

☆「青同の3つの目的」

(1)「知る・学ぶ」

我々は、青年経営者として同友会を知り、その本質を学び続けます

(2)「成長・発展」

我々は、青年経営者として常に成長し、自社を発展させ、地域社会に貢献し続けます

(3)「仲間づくり」

我々は、本物の仲間づくりをし、青年同友会(青年経営者)の輪を拡げ続けます

経営者の覚悟とは

当日は宮﨑由至氏/(株)宮崎本店社長(中同協副会長、三重同友会相談役)による「自立への扉〜経営者の覚悟が扉を開ける鍵となる」と題した基調講演が行われました。

その後、「社員教育」「財務」「事業継承」「自社の強み」の各テーマで5つの分科会が行われました。全体を通じたテーマは「自立」です。

自立への原動力は、理想を追究し続け、どんな逆境をも乗り越える経営者の覚悟と言われています。そして、揺るぎない覚悟のもと、しっかりと前を見据えての企業創りが経営者に求められます。このような、自立への扉を開ける鍵を参加者に投げかけました。

 

青年同友会 40周年記念講演(2月6日)
理想の追求と逆境を乗り越える覚悟が鍵

宮﨑 由至氏/(株)宮崎本店社長

逆境を乗り切る経営者の覚悟とは

宮﨑氏は、現在の厳しい経済状況のなか、中小企業が生き残るためには新しい市場にどう新商品を生み出していくかがポイントといいます。

6代目になる宮﨑氏。同友会で学んで清酒業界では初の週休2日制を導入するなど、伝統的な業界で他社と違うことができるメリットを紹介しました。

デフレ傾向の渦に巻き込まれないよう自立することが必要だとし、同友会で学び、マネジメントや社員教育を実践することの大切さを自社での実例をまじえ、語りました。

また、2大商品である「宮の雪」は三重県の顔、「亀甲宮焼酎」は下町の居酒屋を支える名脇役と、商品のあるべき姿を社員と一緒に考え、はっきりさせてきたことを軽妙な語り口で話されました。

地域から支持される会社へ

さらに「戦略はトップが決めるもの」とし、宮﨑本店の戦略とは「価格決定権を持つということ」、そのために会社の歴史や信用度、地域での貢献度、商品自体に「物語や伝説」を創り上げてきたと語りました。

今後は、CS(顧客満足)ES(社員満足)CRS(社会・地域貢献)の3つを満たす中小企業をめざすとしています。ここに中小企業が自立型企業となり、地域にとってなくてはならない会社になる鍵があるといいます。

最後に、「三重同友会の発足当初は異端の経済団体でしたが、現代では時代の真ん中」になってきているとし、「青年経営者の皆さんは、人から何を言われようが、異端であっても、自分の思ったとおりにつき進むべきです」とエールが送られました。

 

中京会計 伊藤圭太税理士事務所 伊藤 圭太