男女共生委員会 発足記念講演(2月26日)
ジェンダーを超え新しい時代へ
本田 美紀氏 (有)オルソ本田

男性会員をあわせて100名が参加した発足総会

生活者の視点で

男女共生委員会の発足記念講演が開催され、94名が参加しました。

報告者の本田美紀氏((有)オルソ本田取締役、愛媛同友会)は義肢装具の製作・販売の会社を経営しています。

自身は取締役として夫の社長と二人三脚で経営しながら、家庭はもちろん、松山市男女共同参画会議委員等を務めるなど、行政との関わりでも活躍している方です。

本田氏は20年の専業主婦経験の後に、会社を設立。当初は経営のことがなにも分からずに苦労しましたが、主婦としての経験を活かそうと発想を転換します。

「女性ならどうしたいか」「自分の家族ならどうしたいか」を考え「生活者の視点」でお客様に対応するように心がけるようになったのです。

義足は体重が少し増えても作り直さなければいけませんが、「義足であっても出産したい」という声に応えて義足を製作し、無事に出産され「本当にありがとう」と感謝された時は、声をあげて泣くほど嬉しかったそうです。

「誰もが人間らしく」

また、経営、家庭、ボランティアと様々な経験から「自分らしく多様に生きることで、従業員一人一人とお互いの違いを認め合うことができるようになった」と、経営者としてのワークライフバランスの必要性を語ります。

実体験から学んだ「男らしく、女らしくよりも、誰もが人間らしく」「お互いの違いがあるからこそ独自性が生まれる」という報告は、同友会理念や男女共生委員会の趣旨とも合致しており、多くの参加者から「感動した」との声が上がりました。

これから少子高齢化を迎える日本社会では、女性の社会進出と経済的な自立は不可欠な課題といえます。その意味でも男女共生社会の実現を目指す委員会の方向性が、明確となった意義のある記念講演となりました。