金融アセスだより(第41回)
長引く不況下の中で

的確な経営判断を

金融機関(政府系金融機関を含む)からの融資は、私達中小企業にとっては、事業を拡大し維持する上での最重要課題です。私達、中小企業経営者は、襟を正すべき部分は正し行動を改めることによって、金融機関からの厚い信頼を勝ち取ることが大切です。それは中小企業家同友会で推進してきた「金融アセスメント法」の制定の目的の1つです。

早期発見、早期治療といいますが、現在、過去、将来の3つのキーワードを的確に把握し、経営判断し行動することが、私達同友会のめざす「良い経営者になろう、良い経営環境をつくろう、良い会社をつくろう」という目標の達成に繋がります。

「定量評価」に加え「定性評価」を

企業経営で重要な経営資源は、人、物、金です。人、物のことは考えても、金のこととなると経理に任せきりという経営者もいます。もっと金融のことを勉強しなければいけません。

企業と金融機関の良い関係を目指したリレーションシップバンキング。これは、企業と金融機関の良好なコミュニケーションの中から、経営者の資質、技術力、販売力など、事業の将来性の情報を提供し、従来の「定量評価」に「定性評価」を加える、中小企業への融資を実行するビジネスモデルです。

それにより(1)迅速な融資の実施、(2)信用リスクに応じた金利設定、(3)適切な再生支援の実施、(4)新規事業の再支援が見込まれます。

返済猶予法案が可決した後、金融機関がこうした取組みを進めているということを、私達はより深く理解する必要があります。

 

(株)クリエイティブプロダクツウェーブ 松波 正晃