共育委員会−共育講座(4月16日)
人間として共に成長

高瀬 喜照氏 (株)高瀬金型

21社より67名が参加

「経営指針は作ったけれど、社内に浸透しない」「経営指針の実践と並行して社員との共育ちを考えたい」など、社員教育(共育)の課題は数多くあります。

愛知同友会では、経営者と社員が同じ場所で学び、共に会社の発展に向けて議論する。そんな場所である「共育講座」を6年前から年2回開講しています。

参加対象は経営者とその社員(幹部または将来の幹部候補)で、今期は21社から67名が参加しています。今回は第4講座(4月16日)での高瀬金型社長の高瀬氏の報告を紹介します。

新卒社員を迎えて

自社は社員67名で、金型製造と射出成型を営んでいます。金型業界は非常に厳しく、次々と商品が海外生産に移されている状況があります。そもそも、ものづくりは歴史の積み重ねからできるものなので、この状況では日本の製造業の根本が危うくなると心配しています。

創業当初は社員の採用など深く考えていませんでしたが、中途採用で社員が20名程になった時、社員との対立がありました。解決策を模索する中、大学生インターンシップを受け入れてみました。学生の素直で真剣な姿勢に改めて大切なものに気付かされ、人を育てていく気持ちが芽生えたのです。

人間は成長できる

そして6名の新卒を採用し、新人だけの部署を作りました。先輩社員からの不満も出ましたが、新卒でも「できる」ことを既存の社員にも気付いて欲しかったのです。

社内では達成感を感じやすい仕組みにしており、それぞれが自分の存在意義を見つけて成長しています。

経営者の役割として、社員との共育ちで会社が社会に役立つことが大切です。経営者と社員が共に人間的に成長し豊かな社会を創っていく上で、共育は欠かせないものなのです。