総会方針学習会
第1分科会「企業づくり」 3月1日

不況突破、最大の武器は同友会らしい経営指針にあった

徳升 忍氏 (株)ドライバーサービス

 

何を社員と共有していくか議論する

危機を乗り切る

当社は、自家用自動車の運行管理業を行っており、企業や幼稚園、病院などの送迎バスの運行を請け負っています。本社は刈谷市で、名古屋と豊橋に営業所があります。

正社員は43名、契約社員などが110名おり、特に定年退職後の中高年の方も多く雇用しています。2008年秋のトヨタショックの影響は大きく、関係の仕事が半減し、今までにない危機感を感じました。

しかし、同友会で学んだ「労使見解」をベースにした経営指針をもとに、社員の協力を得ながら、危機の分析と方針変更を行い、この危機を乗り切ることができたと思います。

何が危機なのか社員と共有して

幸いにも仕事は以前から幼稚園や病院関係を中心に顧客開拓をしてきたことで、売上は10数%の落ち込みで抑えられました。ただし当社は経費の殆どが人件費のため、売上が伸びないなかでは打てる手は限られています。

様々な経費削減をしてきました。そして半年後には、全員の雇用を守ることを前提に人件費に手を付けましたが、社員は1人も辞めず頑張ってくれています。

具体的に何がどう危機なのかを社員と共有して、指針をもとに方針や計画を見直す。その情報を全体会議で伝えたり、社内報で公開することで、計画や組織変更もスムーズに行うことができました。

 

「経営者には自社を発展させる責任がある(徳升氏)」

企業を維持し発展させる責任

今年度は、当初の計画以上の利益を確保できそうですが、まだまだ苦境のなかです。ここから早く脱却すべく、再び経営指針をもとに社員と一緒に次の手を考えています。

いかに厳しくとも企業を維持し発展させる責任を持ち、その実現のために「労使見解」に基づく経営指針の確立と実践を行う。そのような誇り高い経営者をめざす「運動」を同友会は行っています。

私自身が同友会運動に携わりながら気付いたのは、経営とは社員の幸せと人生を背負うということです。そうしたことを意識すれば、経営者の責任や誇りは実感できるのです。

 

(株)ドライバーサービス 経営理念

 

「私たちは安全快適に運転を
することでお客様に喜びと
感動を与えます。」

 

私たちが謙虚に学び、着実に成長していくことでお客様が喜び、感動するサービスは発見できます。