中小企業地域活性化条例委員会(6月29日)
豊かな地域社会をつくるために 〜千葉県の先進事例に学ぶ(視察)

行政担当者より「千葉県中小企業元気戦略」を学ぶ

産学官民 〜貫かれる理念

今回の条例視察は、先駆的に条例に取り組み全国モデルの1つとなった千葉県の条例制定過程とその後の運用を、実際に携わった方から学ぶために企画されました。

昨年、愛知同友会ではワーキンググループを立ち上げ、「愛知県中小企業地域活性化条例(愛知同友会案)」を作成しています。今年度はこの条例案をもとに、条例制定に向けた学習を本格的に会内へ展開し、意識の定着を進めていくことを委員会の方針としています。

千葉県の条例づくりは「千葉県中小企業元気戦略」という地域産業戦略を立案し、これを千葉県のビジョンとして位置づけ、その一環として進められてきた点に特徴があります。言い換えれば、条例を作ることを目的とするのではなく、豊かな地域を築くために、その理念となる条例をつくる、という認識が産学官民の全ての側面で貫かれてきたということです。

 

昨年7月の河村名古屋市長との懇談会風景より

住む人の幸せが目的

この流れの中で、同友会が果たしてきた役割も大きなものでした。堂本暁子前千葉県知事のリーダーシップのもと開催された「地域勉強会」では、良識的な中小企業家の生の声を行政に伝える上で、同友会の存在は非常に大きなものであったとの見解が行政からも示されました。

条例や憲章は、地域を豊かに、また、そこに住む人を幸せにすることを第1の目的として作り上げることが大切です。そのためには、真摯に経営に取り組むとともに社員と共に育ち、地域から支持される企業へと進化するという同友会理念の実践が不可欠です。

私たち一人ひとりが中小企業の大切さ、周囲の人の幸せ、地域への想い、そして条例の必要性の語り部となり、連帯の輪を広げていくことが求められます。

先日、中小企業憲章が閣議決定されました。条例制定運動の成果も各地で生まれつつあります。愛知でも条例制定運動を展開し、愛知県の未来、私たち中小企業の新しい時代を切り拓いていきます。