第42回全国総会 第9分科会
7月8〜9日(大分県別府市)

全員参加型の活動で活力ある地区づくり

山田博比古氏 (株)山彦
森健次氏 (株)永和工業
高瀬喜照氏 (株)高瀬金型

今年で発足10年目を迎える稲沢地区は、2001年4月に19名で発足以来、8年連続で増強目標を達成、今期の期首会員数は87名、域内の組織率は9.3%(県内第5位)になりました。
長引く不況の中、全国の同友会で定着の強化に取り組んでいますが、稲沢地区の歴代3人の地区会長がその取り組みを全国大会でパネル報告しました。今月号では、その要旨を掲載します。

第9分科会の報告者の皆さん〜左から高瀬、山田、森各氏と座長の服部氏(右)

盛んな小グループ活動

【山田】
2000年、稲沢市に地区を作るという話が持ち上がり、私が準備委員長になりました。毎月、準備会を開催し、翌年4月に19名で発足。一人ひとりが力を発揮できる、同友会理念に沿った地区を目指しました。
【森】
「同友会はボスは要らないが、リーダーは何人いてもいいだろう」ということで、初年度は全員を役員にしました。「お互いを知ろう」ということで会社訪問し、例会だけではない友達のような関係を作ろうとしました。
【山田】
会員の中には役が終わると出席しなくなる人もいますが、役を降りたら次の役員を支えて欲しい。私は可能な限りグループ会に出席して、一人ひとりの会員の悩みを聞くようにしています。

同友会と経営は不離一体

【山田】
同友会では目標となる経営者を見つけることができます。課題を1つずつクリアして、未来に残れる会社になりたいと頑張っています。
【森】
万博出展を機会に、下請仕事をやめ自社商品1本で行くことを決意しました。経営指針を作り、自社商品のショールームもオープンしました。経営計画を社員に示せれば、社員にも中間の目標ができますから、それがやりがいにつながってきていると思います。
【高瀬】
社員をあてにするようになったことが大きな変化です。もともと何でも自分でやってしまう職人でしたが、今はそうではなく、社員を育てて次の世代にモノづくりを伝えていくんだ、という思いで社員を見守り、成長していく新人に期待している自分を今は実感しています。
今、非常に不景気で仕事もありませんが、そういう経営環境の中でも経営を続けていかなくてはなりません。だからこそ、同友会運動が大切になっていると思います。地区の活動の中で、会員一人ひとりが自分の仕事に誇りを持って社員と一緒に頑張れる、そういう地区にしなければならないと思っています。