金融アセスだより(第46回)

有利な融資を受けるには

弊社はオフィス家具のOEM生産を行っている会社です。私は後継者という立場で経営にかかわっており、金融機関の担当者とは挨拶程度の付き合いでした。後に、経営指針を作成するにあたり決算書を見るようになりましたが、なぜこれだけしか会社に利益が残らないのかが不思議でならず、社長や経理担当者と話をしても「しかたがない」と言うだけでした。

そんな中、例会で松波金融委員長に報告をしていただき、決算書は過去の業績をまとめたものであり、過去の穴を埋める融資に金融機関は賛同しないことを知りました。金融機関との信頼関係を構築し、より良い条件で融資を受けるためには、管理会計を導入し明確なビジョンのある経営計画を出さなければならないことを学びました。

「新現役」に相談

また同友会では、新現役という「定年退職された方の知識・ノウハウ・人脈等を使い企業再生をする」国の事業を教えてもらいました。弊社も早速それを利用し、どうしたら会社が正常化するかを話し合いました。そして、出てきた課題が「基盤の弱さ」です。弊社における基盤とは、人物金の「人と金」でした。

人の部分では今まで学んだことを実践し、金の部分では管理会計等を導入することで正常化に努めています。数字を明らかにすることにより何が自社に足りないのか、どうしたら補えるのかを明確にできます。問題を社員と共有し、強い会社を作っていきたいと思っています。


サカイ工業(株) 坂井 朗