三河支部−同友会講座(10月6日)
「社員共育」と「人間性」 〜社員と共に進める自社変革

川畑 保夫氏 (株)沖縄教育出版

報酬を上げる要は「自己投資」

川畑氏の報告は「仕事の報酬とは」という問いかけから始まりました。仕事の報酬と聞かれると、大抵の方は所得や賃金と答えます。では、その所得や賃金は一体誰が決めているのでしょうか。

川畑氏は「それを決めているのは自分自身の努力(自己投資)」と言います。具体的には「年収の最低3%は自己投資をする」、「希望年収の5%は自己投資をする」こと。もしこれができないのであれば、その金額の収入を受け取る資格がない、つまり、「自分自身を成長させないことには仕事の報酬は上がらない」ということなのです。

自己投資は言いかえれば「自分自身を成長させるための努力」といえます。企業にとっての成長とは、売上が上がることなのかもしれませんが、そのためには社員一人ひとりの成長が不可欠です。つまり、企業の成長を売上ととらえるのは、あくまで現象面であって、実質は社員一人ひとりの成長こそが企業の成長といえます。

人を成長させる3つの要因

川畑氏は人の成長する要因を、(1)感じたことを素直にアウトプットすること、(2)仕事に対するモチベーションを高めること、(3)これらを行ったり、引き出したりする「場の力」という3点に大別してまとめます。

川畑氏の会社では「日本一長くて楽しい朝礼」が有名ですが、言いかえれば、人の成長する要因の(1)と(2)を高める場が、「日本一長くて楽しい朝礼」なのです。

川畑氏は言い切ります。「人が成長した分が企業の成長」、「最大の企業ではなく最良の企業に」と。川畑氏のこの言葉に参加者は勇気付けられ、明日からの自社での実践に向けたヒントを掴みました。