尾張支部 ― 管理会計講座
未来を描く会計を

3回に分け管理会計を学ぶ

3回シリーズで、尾張支部合同の管理会計講座が登録60名で行われました。

管理会計とは、財務会計とは違い、経営の「未来」を描くために必要な会計です。経営者が経営実態を把握し、経営の判断材料に使用するための会計と言われています。

これは同友会でいう経営指針書の「計画」を作成するために必要な知識です。また、取引をする金融機関にとって管理会計の手法で作成した計画は、決算書と同等の重要な評価資料となります。

基本からマスター

第1回目の講座では、各社の決算書を元に、管理会計の基本である変動損益計算書を学び、STRAC図を作成。また労働分配率の求め方から損益分岐点を学びました。

第2回目は、キャッシュフロー計算書を学びました。キャッシュフロー計算書とは、一定期間における自社の現金収支の状態を表します。資金の流れを「営業活動」「投資活動」「財務活動」の3つの区分に分けて、期首に手元にあった現金が期末にいくらになったかを事業活動の過程とあわせて表示するものです。

最悪期のシミュレーション

キャッシュフロー計算書は、中小企業にはまだ作成する義務はありません。また、赤字でも、債務超過であっても会社は倒産しません。しかし、資金ショートすれば会社は倒産してしまいます。そうならないためにも、キャッシュフロー計算書を駆使して資金繰りを円滑にする必要があるのです。

第3回目は、これまで学んできたことを活用し、実際に未来の事業計画を各自で作成しました。

最高と最悪の2パターンの事業計画を作成した東尾張支部長の大島氏は、閉会の挨拶で「最悪な業況に陥っても会社が回せる事業計画を作成することができた」と述べ、環境の変化に対応できるよう、これからの経営に役立てていきたいとまとめました。