西尾張支部例会(1月27日)
時代の転換期における中小企業の役割

吉田 敬一氏 駒澤大学教授

 

 

1月27日西尾張支部例会が開催され、78名が参加。駒澤大学教授の吉田敬一氏を迎え、「時代の転換期における中小企業の役割とは」をテーマに講演をいただきました。

経済社会の転換点

日本の経済社会は転換期を迎えています。まず第1にグローバル化の進展により、日本の地域性・国民性が喪失されてきている事です。

第2には流行商品を追いかける「キャッチアップ型」企業から、自らトレンドを発信する「フロントランナー型」企業への転換が求められるようになってきたことです。

第3に、人口増による量的成長経済「量産・量販」の時代から、少子高齢化、人口減による、質的成熟経済「質産・質販」へ転換してきたことです。

最後は、物質の豊かさを測る指標(GNP)から、一人ひとりの幸せを測ることが出来る社会づくり(GNH)が求められるようになってきていることです。

 

問題提起を行う吉田教授

中小企業の役割

このような成長志向から成熟志向へ転換しようとしている時代に求められる中小企業の役割とは何かというと、文化型産業の担い手としての地域密着型中小企業をめざし、幸せな社会づくりを行っていくことです。

具体的には、まず、本業を通じて客と社員の関係はどうあるべきかの凝縮した経営理念づくりをすることです。次には、お客さんに感動を与え、客を成長させていくことです。無理してロットで増やすのではなく本物志向を追求していく。そういう社会づくりが必要となっているといいます。

そのためにも、同友会の3種の神器(3つの目的、労使見解、経営指針)に自信と確信を持ち、企業経営をしていくことを示唆しました。