南尾張支部例会(1月27日)
変化をチャンスに

丸山 博 氏 (有)第一コンサルティング・オブ・ビジネス

 

“終わり”の始まりの時が来た

今例会は第一コンサルティング・オブ・ビジネスの丸山氏をお迎えし、笑いを交えながら講演いただきました。

はじめに日本経済の流れが解説されました。明治維新から戦後までは「帝国主義の経済」の時代。それに続く現代までが「戦後復興経済」の時代です。戦後復興の時代には公共工事により雇用が生まれ、経営者の資質にかかわらず会社は成長し続けました。

しかし、今は右肩上がりの成長の時代の、まさに終わりにあたります。そして現在は、2020年頃から始まるであろう新しい経済史までの過渡期にあたる時期であるとのお話でした。

将来不安がデフレを誘う

今のデフレの最大の原因は雇用や漠然とした将来の不安にあり、これが解消されなければデフレは続くだろうといいます。アメリカの金融緩和政策が終われば、為替レートは円安に振れます。しかし、今のままでは円高傾向が続きます。こうして生産拠点の海外移転が進めば、雇用喪失につながります。さらに、技術革新によって現在行っている仕事そのものがなくなる可能性も高いと指摘します。

次の時代は、特に経営者にマーケティング発想が求められます。「お客様のニーズの半歩先のサービス、商品の提供」ができないと、会社は発展しなくなるだろうとの見解が示されました。

効果的な聴き方

最後に、人をマネージメントする能力についての話がありました。その事例として、日本語はいかにコミュニケーションが取りにくい言語であるか、実演を交え説明されました。
また、コーチングのコツとして「うなずき」と「おうむ返しの癖を付ける」ことを紹介。話を聞きながら大きくうなずき、一言一句おうむ返しすることで、話し手は「自分のことを理解してもらえている」と感じられるそうです。経営者や幹部社員のコミュニケーションには、「聴く」能力が特に大切であることを学びました。

 

(有)大和保険事務所 伊藤 彰近