西三河支部特別例会(4月6日)
新しい出会いと学び

馬場 慎一郎氏 データライン(株)

 

同友会での学びをどう実践してきたかを語る馬場支部長

転換期での学び

西三河支部の発足記念特別例会が開催されました。報告者には今年度より西三河支部長を務める馬場慎一郎氏が登壇しました。氏は自身の企業経営の経緯、それぞれのターニングポイントで同友会での学びがどのように生かされてきたかを語りました。

馬場氏は1998年の社長就任以降、偏重した経営体質の改善に乗り出します。当時は創業以来の最高売上を記録していましたが、その7割以上を占めるのが、市場構造の変化から将来性が薄いと見られる商品だったのです。

以来、その商品の総売上高に対する比率を毎年10数%ずつ下げ続け、同時に新たな事業展開の準備も進めました。とはいえ、新規事業の確立は容易ではありません。社内問題も山積するなかで一部の社員と走り続け、ついて来られない社員は置き去りになっていました。

投げかけられた言葉

同友会への入会は、そんな最中の2005年でした。翌年には地区役員を受け、初めての報告者も経験するなど積極的に会活動を行う中で、ある言葉を投げかけられます。

「それを自分で全部やってはいないよね」、「君だけが学んでどうするの」、「自分で解釈する前に、まずは素直に受け入れなさい」。

これら3つの言葉との出会いで大きな学びを得ました。全てを自分が決定し、社員はそれに従って仕事をすればよいと考えていましたが、改めて「人の問題」に気づき、また関心が持てたと馬場氏は話します。

「共に育つ」と言いつつ言行不一致だった現実に向き合い、まず自らが変わることで企業を変えていこうという馬場氏の姿は、新支部発足を記念した例会にふさわしい爽やかさを感じるものでした。