金融アセスだより(第57回)

信頼できる情報

私は中同協第40回定時総会(2008年6月)の同友会景況調査に関する分科会に出席しました。その中で、最新の調査実態から見える日本経済について「2008年1月に世紀的転換の兆し」との報告があり大変驚かされました。

思えば「いざなみ景気」の終わりについて、どのマスコミ報道よりも早い段階での情報でした。以来私は、同友会から発信される情報の重要性を強く認識するようになりました。

米国発の世界規模の金融危機に端を発した経済不況。その景気低迷から脱出できぬまま、今回の東日本を襲った大震災は、私たちの想像を遥かに超える自然災害となりました。相次ぐ歴史的危機に対し、私たち中小企業家はどの様に対処すべきなのでしょうか。

前向きな姿勢

まず中小企業の重要課題である資金調達に対し、様々な情報から最も適切なものを選択し、素早く実行し安定させる事が肝要です。その為には日頃から金融機関と親密な情報共有を維持する事が大切です。また、自社の経営実態に対し財務分析・収益構造・損益分岐などについて客観的に判断する管理会計の能力も求められます。

金融委員会では会員向けに緊急講演会や管理会計講座などを開催しています。多くの同友会会員と情報を共有し、今だからこそ「必ず乗り切る前向きな姿勢」が必要と強く感じます。

 

サンダイ技建(株) 加藤 鐘三