どうゆうき

▼北海道で開催された全国総会に参加しました。北海道の人口は550万人、ここ5年で12万人減少しています。一方、北海道同友会の会員数は、ここ5年で約5%伸ばしており、地域密着型の企業が地道な活動を繰り広げています。今回は東北大震災後の初めての全国総会で、震災に関する事例が分科会や全体会で報告されました。それに耳を傾けると、震災で同友会の網の目のネットワークがいかに迅速に被災地に資金や物資を送り届けたかということ。また会員の安否確認と次への対処方法を伝え、現場の被害状況を情報収集しマスコミにも発信したといいます

 

▼世の中は便利になり、どこからでも連絡が取れ、何でも手に入ります。しかし、今回のように災害や有事になれば情報は寸断され、都市機能は麻痺してしまうのです。水・電気・ガソリンがなくては何もできない現代社会。車が通れない、燃料がない、通信手段がない。そんな極限状態の最後に頼れるのは人の力しかないと思いました。実際に、同友会会員が地域の核となり、復興への対応を推進していると聞きます。お互いに顔の見える深い地域との繋がりの大切さも改めて感じました

 

▼私達の使命は何か。それは、地域で会社を維持し繁栄させることです。これこそ一番の社会貢献といえます。中小企業が生み出す無数の働く場は、雇用を維持し、文化を担い、その地域で生活する基盤を作っているのです。地域密着型の中小企業ほど、今回の震災であてにされるものはないと感じました。震災復興には地域活性化条例の制定などが喫緊の課題といえます。

 

広報部長 宇佐見 孝