シニア部会(12月16日)
高齢者支援活動に挑戦

立木 勝義氏
弁護士法人 名古屋北法律事務所

 

立木氏

共に幸せになる社会

名古屋北法律事務所が10周年を迎え、高齢者や障害者の支援事業を検討・調査していたところ、現代の日本では核家族化や貧困、孤独死、消えた高齢者など多くの問題を抱えていることがわかりました。

認知症患者は毎年10%ずつ増え、判断能力が低下した高齢者を狙った事件が多発。こうしたなか、2000年には成年後見制度が施行されましたが、利用率は低い状態です。

これらの調査を通して、立木氏はNPO法人「ぷらっとほーむ」に出合います。同団体では、自分の意思を表明できない人に代わって権利や利益を守る「権利擁護」を行っています。理念に社会福祉の原点である「みんなが幸せになる社会」「1人の問題をみんなで考えていくこと」が貫かれ、共感した立木氏は現場へ身を置く決意をします。

 

「2035年には445万人が認知症になり、私たちと共存する時代になる(厚労省推計)。ビジネスとして考えることもできるが、これはボランティア精神と人間性を大切にした事業理念がなければ難しい」と立木氏は話します。

初めは会話もあまりできなかった高齢者や認知症の方の笑顔に接することで、「やってみてよかったと感じながら活動しています」といい、立木氏の喜びが伝わってきました。