第12期役員研修大学 第9講座(1月19日)
企業経営と同友会は車の両輪
加藤 昌之氏 (株)加藤設計

学びを自社で実践
私は1997年に地区会長を経験しましたが、同友会をもっと深く理解するために広報部に入りました。そこで全国広報交流会に参加し、同友会広報で大切なことは「情報創造」だと学びました。
そもそも広報とはPR(パブリック・リレーションズの略)、つまり「社会関係作り」という意味です。同友会が定めた目標に向かって、マスコミや行政などとどのような関係を築くか、「何を」「どのように」「いつ」発信するかなどを戦略的に計画することが求められます。
これを自社に置き換えて実践してみました。自社が地域で数多くの建築設計に係わるためには「ブランド化」が必要です。我が社の作品を知り品質の確かさを理解していただくことです。そこで、定期的に専門誌で作品を発表し、作品(工事)現場では看板を掲示。地域貢献のために諸団体とネットワークを作るなど、利益に繋がらなくとも幅広い社会活動を行いました。
望む事を人のために
2007年、建築業界は確認申請問題で混乱していました。それを理事会で報告、改善のための提言を決議し、全国の同友会でも決議して国へ提言を出しました。
同友会がいち早く動き、それをマスコミが取り上げて問題が明るみに出ました。そのため混乱は急速に終息しました。同友会で学んでいなければ、このような発信はできなかったでしょう。
今行われている「憲章」や「条例」の活動も、同じだと思います。地域や国のために常に経営環境を改善させることも経営者の仕事です。
同友会の役員として、会の活動を通して自己は変革できるということも学びました。役員は他人のために多くの事をする必要があります。「他人が望む事を率先して他人のために行うこと」は経営者としての成功の方程式です。
経営者が夢を持ち、自社を変革し地域を変え、国をも変えることは可能だし、そこまでの思いが成功への近道だと思います。