労務労働委員会・男女共生委員会(6月11日)
誰もが働きやすい企業づくり

倉田 満美子氏  (株)ラッシュ・インターナショナル
平山 文生氏  社会保険労務士ひらやま年金・労務綜合事務所

「トップと社員が助け合えば働きやすい環境が整えられる」と倉田氏

家庭と仕事の両立

倉田満美子氏より、愛知県ファミリーフレンドリー企業の実践報告がありました。これはワークライフバランス推進に取り組む企業を認証する施策で、ラッシュ・インターナショナルは昨年度の表彰企業5社に選ばれました。

倉田氏は、女性が家庭と仕事を両立させながら自身を社会に活かし、充実した人生を送るステージを作りたいと起業。社員から喜ばれる仕組みづくりを行ってきました。

例えば、「子供からの電話は優先して出てよい(子供の動向を把握でき仕事に集中できる)」「担当者しか分からない仕事をつくらない(急な休みでも相互に助け合える)」「夏休みには子連れ出社も可(母親の仕事への理解、子供同士の助け合い)」などです。

その前提に「残業は能力不足」とみなして常に業務遂行のための見直しを行い、生産性が低下しないよう心がけています。大企業のような福利厚生はなくとも、トップや社員同士が助け合うことで働きやすい環境を整えられる実践例が報告されました。

満足感を引き出す

続いて平山文生氏より、就業規則の運用状況の確認が提起されました。作成したが、机の引き出しに眠っていないか。社員への周知、社員参画による作成、定期的な見直しと順次ステップアップしていくことを呼びかけました。

次に、社員のモチベーション向上についてハーズバーグの2要因理論を紹介。給与や労働条件などの「衛生要因」を整えることは大切だが、達成や承認、成長などの「動機づけ要因」が満たされることがモチベーションアップにつながることを踏まえ、働きがい、やりがいを感じられることが大切と報告しました。

参加者からは、「改めて就業規則を見直す」「トップの姿勢と風土づくりが鍵」「自社でもできるかも」などの感想が出され、実践の気運が高まる例会となりました。