青同連協−青全交あいち報告会(9月13日)
信頼が人と組織を生かす 〜人こそが最大の強み

吉田 昌容始氏  (株)エースベーキング

310名が青全交の報告者に学ぶ

対立から融和へ

例年、青全交の報告者を応援する趣旨で開催されてきた「プレ青全交」が、参加者にとっても学びある例会として位置付けを高めようと、「青全交あいち報告会」と名称を変え開催されました。

報告者はエースベーキングの吉田昌容始氏。「信頼関係が人と組織を生かす〜人こそが自社の最大の強み」と題された報告は、人間尊重の経営の本質、三位一体の経営の実践と成果を凝縮した同友会らしい内容でした。

同社では、過去に過酷な労働条件から社員の不満が爆発し、労働組合が結成されました。その状況に吉田氏は真正面からぶつかります。

ちょうどその頃、同友会で受講した経営指針の合宿で経営理念を考える中、経営者の経営姿勢が出発点であることに思い至ります。

そこで、これまでの発想とは180度変え、退路を断つ想いで、労働組合員に配慮した組織にしていきます。その後に新卒採用にも取り組み、社員からの提案を取り入れる試みも実行しました。

社員の想いと向き合う

「労働組合は、会社への期待の裏返しだった」と吉田氏は振り返ります。会社への期待もなくなり不満が高まった場合、辞めずに踏みとどまる社員はその会社を良くしたいと思っているのです。

このような社員たちの想いと真摯に向き合い、自分を変え、会社を変革していった報告は、まさに人を生かす経営の実践報告といえ、グループ討論も活気がありました。

他県からの参加者もあり、総勢310名で開催された「青全交あいち報告会」は多くの学びをもたらしてくれました。来期も更に多くの参加者と共に、全国大会の報告を愛知で共有できるようにしていきます。

 

日本エムティ(株)  伊藤 豪則