金融委員会(10月22日)
マクロ経済から見たこれからの日本

真田 幸光氏  愛知淑徳大学ビジネス学部・学部長

環境変化の本質を語る真田氏

環境変化の本質とは

金融委員会では「環境変化の本質は何処にあり、自社にどのような影響があり、どう対応するのか」を学び、その上で円滑な資金調達を行えるよう中小企業における金融問題を研究し、会員企業が必要とする情報発信を行っています。

そこで愛知淑徳大学の真田幸光教授を招き、海外に目を向けた時、何を基軸に自社を見直さなければならないか、その背景となる世界情勢のポイントの話を聞きました。

真田氏は、大量生産・大量販売のマス・ビジネスではなく、少量・多品種・高品質・高利潤の特殊ビジネスの比率を上げる努力が必要だといいます。そのために自社の「技術」「ノウハウ」「信用・暖簾」をどう活用するかを考えること、無形資産(マニュアル化できない技術)を表現し、その価値を知らしめることが重要だと強調します。

諦めは発展の芽を摘む

また、自らの立ち位置を確認し、(1)世界が必要としているものやサービスを提供しているか、(2)競合他社はどこにどれだけいるか、(3)自社を最も評価してくれる人は誰で、何をどこに売ればよいのかをイメージすることが紹介されました。

世界が強く必要としているものやサービスを、自社しか提供できないような形で提供し、それを最も高く評価してくれる人に販売することを目指し、現状では何ができていて、何ができていないのかを検証し、少しずつ守備範囲を広げる努力を原点に返って行う大切さを示唆しました。

それ以外に、自社商品の市場ターゲットを絞り、その業界の世界最大の展示会への常連企業に自社プロフィールを配信する。そこで反応のあった企業に対して自社の詳細情報を送り、展示会場でのアポイントを取ると良いと指摘しました。

これら、発信する自社プロフィールの磨き込み、プレゼンの他国語訳、世界各国で開催される「展示会」や「常連出展企業」の紹介、展示会出展、現地でのミーティングと専門家コンサルティングの手配を行政機関が支援しているので活用すると良いと紹介しました。最後に、「無理だ、ダメだと言った時から企業発展の芽は摘まれる」と締めくくりました。