広報部会(10月25日)
マスコミから見た情報戦略

寺本 政司 氏  中日新聞社・社会部次長

寺本 政司氏

情報を活かすには

中日新聞名古屋本社、社会部次長の寺本政司氏に「マスコミから見た情報戦略」と題してお話しいただきました。

寺本氏は3・11以降、原発取材班キャップとして取材をしています。福島第1原発事故が起きた当初、「マスコミは本当のことを書いていない」との批判の声がありました。しかし、当時は専門家でも現状把握ができない未曾有の事態であり、最悪を予想して記事を書いたのでは読者がパニックを起こしかねず、「今そこにある危機をどのように伝えるか」に大変苦慮したといいます。

人の役に立つ情報

昨今はインターネットで様々な情報が得られるようになりましたが、検索用語が思い浮かばなければ次へ進めません。一方、新聞は自分の知識にない情報(言葉や発想)を私たちに与えてくれます。自分の中に持っている情報と得られた情報が合わさって化学反応し、人の役に立つ情報になるのだと話しました。

グループ討論のテーマは「どう情報を集め活用するか」です。「顔見知りからの情報が信頼できる」「集めた情報は、活用する前に検証しなければいけない」等の意見が出ました。

質疑応答では「記事を書く際に会社から決められた方向性があるのか」等の質問が出ました。寺本氏によれば、会社からの制約などはなく、記者たちが話し合って見解を決めるとのことでした。

 

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