条例推進委員会―学習会(12月14日)
『条例元年』 〜"激変の情勢"を乗り超える中小企業家の力に

条例の特徴と条文の解説を行う愛知県産業労働部の金田氏

条例を学び 経営に活かす

昨年の12月14日、金田学氏(愛知県産業労働部産業労働政策課・主幹)、柴田成志氏(同課・主任主査)を講師に迎えた学習会「条例元年〜条例を"激変の情勢"を乗り超える中小企業家の力に!!」が開催され、会員、事務局から89名が参加しました。

今回の学習会は、2004年から愛知同友会が取り組んできた条例制定運動の経緯を整理するとともに、10月16日に公布・施行された愛知県中小企業振興基本条例(以下、愛知県条例)を私たち自らが学び、経営に活かし、さらには県下各自治体での条例制定運動のきっかけとすることを狙いに開催されました。

中小企業の認識を県全体に広げる

金田氏からは「理念型条例」に分類される愛知県条例は、企業でいうところの経営理念にあたる点や、「中小企業は愛知県経済と雇用を支える重要な役割を担っている」という中小企業に対する認識を県全体に広げ、さらには中小企業の振興を図ることで地域社会の発展及び県民生活の向上に寄与することが愛知県条例の目的であることなどが報告されました。

さらに条文の解説では、中小企業の社会的・経済的役割に触れながら、中小企業振興に取り組む各主体の責務や役割などが定められていること、その中で民間金融機関の役割が明記されている点、また「小規模企業への配慮」が独立した条項とされている点、「施策の推進にかかる措置」の規定を置いた意義などが分かりやすく解説されました。

私たち自身が主体者

愛知同友会からは和田勝副代表理事が登壇し、(1)自らがあてにされる良識的経営者団体となるべく、これからも努力を怠ってはならないこと、(2)条例は同友会理念の総合実践であること、(3)条例が何かをしてくれるわけではなく、あくまでも経営者自らが頑張ることで初めて後押しがされることが強調して報告されました。

参加者自身が主体者となってこの愛知県条例に関わり、各地域の特性に応じて活用すること。そのように自らの力としていくことが確認された学習会となりました。