西三河支部―経営者の集い(12月18日)
愛知の製造業が1/2になったら

〜たゆまぬ挑戦を続ける老舗企業のDNA

武田 昭俊氏  (株)タケダ

西三河支部で今年度2回目となる「経営者の集い」に91名が参加

新市場への取り組み

西三河支部で今年度2回目の「経営者の集い」が91名の参加で開催されました。タケダの武田昭俊氏を報告者に迎え、激変する経営環境に同社がいかに活路を見出してきたかを報告頂きました。

タケダは自動車部品を中心としたプレス加工をメインとしています。武田氏は、2008年のリーマンショックで大幅に仕事量が落ち込んだことが、新規事業への展開のきっかけとなったと話します。独自商品の開発に注力するなどの取り組みは、メディアからも注目を集めてきました。

また、2013年からはタイの新工場がスタートするなど、国内外での新たな市場づくり、仕事づくりに取り組んでいます。

常識を覆す変革を

武田氏は昆虫の脱皮にたとえ、企業は常に変革し続けなければ永続的に維持・発展させていくことはできないこと、また、航空力学的には飛べない形状であるクマバチが実際には飛べていることなどから、社会には未知の理論がまだまだ存在し、常識を覆すことで新たな道が切り拓けると語ります。そして自社での企業実践に照らし、こうした自立型企業づくりには理念と採用が不可欠であり、人を採用し、育て、自社のDNAをいかに伝えていくかを、経営者は責任として自覚しなければならないと強調しました。

さらに、海外展開を決めた同社の視点から、海外企業は日本の中小企業にこそ本当の技術があることをよく知っていること。そのためには自らを鍛え、情勢を読んだ経営が必要で、本気で考え抜き行動することが大切だと自身の経験を踏まえ報告しました。

参加者からは、厳しい業界・時代にありながらも挑戦し続ける武田氏の経営姿勢に対する共感が寄せられるなど、これからの情勢を乗り切る企業づくりへの弾みとなる経営者の集いとなりました。