障害者就労支援
違いを認め合うこと

事務局  服部 勇佑

実習生(前)に作業の意味を伝える

4年間で16名を受け入れ

愛知同友会の障害者雇用調査では、「就労実習を受け入れたい」との回答を68社(14.7%)から頂きました。同友会事務局でも、2009年7月より独立行政法人高齢・障害者雇用支援機構愛知障害者職業センターからの依頼で障害のある方のインターンシップを受け入れ、現在までにのべ16人の実習を引き受けてきました。

このインターンシップでは実際の職場の作業を体験し、対象者の作業能力や適性・就職への課題を把握するとともに、その後の就職活動に生かすことを目的としています。年に数回、1〜2人の実習生を5日間、毎日5時間勤務で受け入れました。

職場体験としては、事務局内の封筒への切手貼りや書類整理など軽作業をやって頂きました。1つ1つ作業の意味や目的を伝え、自分のしている仕事がどのように役立っているかを伝えることで、働くことの意味についても考えてもらうようにしました。

実習生は、「自分は役に立てるのだろうか」という不安を抱えて実習を受けにきます。そんな不安を取り除ける職場でありたいと思い、作業中は長所を見つけて伸ばすよう促していきました。

「何ができるか」が大切

実習生は皆、自分の苦手な部分と向き合い、一生懸命克服しようと頑張っています。そんな真摯な姿勢を目の当たりにし、私自身も全力で応援しなければならないと感じました。実際の職場での体験は大きな自信につながり、16人の実習生はその後、各自が次のステップへと進んでいきました。

この経験から、人それぞれに特性があり一人ひとり違う能力があるからこそ、会社や社会が成り立っているということを改めて感じました。健常者も障害者も同じように長所や短所があり、自分の長所を見つけ伸ばしていく努力が大切なのだと思います。

実習生の受け入れはボランティアではなく、自分自身が「何のために働くのか」を問い掛けられました。今後も、障害者の職場体験受け入れ企業が会内でも拡がるよう、取り組みを進めていきます。