名古屋第1支部・金融委員会 合同例会(1月12日)
世界を見据え、地域に生きる
 〜中小企業の連携が未来を開く

山口教授の講演に熱心に耳を傾ける参加者

企業展に89社が出展

愛知同友会創立50周年記念行事として名古屋第1支部と金融委員会の合同例会が開催され、600名超が参加しました。

「企業展と講演会」の内容での開催は3度目になりますが、今回の特長は中小企業金融論の教授である立教大学の山口義行氏を講師にお迎えできたことです。また89社が出展した企業展には、IT、印刷、建築、小売、農業、学校法人などさまざまな業種が集まりました。ビジネスマッチングとして成立した方もあり、そうでない方からも「自社の社員教育に役立った」という声が聞かれ、好評を得ました。

講演会では山口氏が、金融円滑化法で問題解決は先送りされ中小企業には何も解決されていない現状が残された中で、自社の存続のためにどのような戦略を取っていくのかを語りました。

売上の5%で新事業を

同友会会員の事例で“隣接異業種”への挑戦と題して、大型トラックのカスタマイズから中古トラックの販売を経て、現在は福祉車両のカスタマイズで業績を上げている方の紹介がありました。メイン事業が成熟したら次の一手をどのように打っていくのかという、興味深い事例でした。これは、先を見ることができる情報をどのように集めるかがポイントになります。

市場創造はコンセプトが第1で、コンセプトが消費者を育てます。不動産事業を営むある会員は、趣味を事業に活かして「愛車と暮らすガレージハウス」を商品として作りました。そのために開発した「専用の空気清浄機」がヒットし、世界中から引き合いが来たといいます。

開発には協力者が必要です。テストマーケティングで「妥当な価格」を見つける、社内での人育ての仕組みを用意するなどの準備をして、「売上の5%の新規事業を起こして、5年間は続けてみてください」と山口氏は講演を締めくくりました。

 

(株)ヤマソー  山本 亮