金融アセスだより(第79回)

資金の流れを調整

金融とは、私にとっては「ダム」のイメージです。

システム開発を受託で行っている当社では、季節変動が避けられません。そして仕事があるときにも、先に人件費がかかり、納品後にお客様からお金を頂ける業態です。その間、支払いのためにお金が必要になりますが、金融機関からお金を借りなければ、取り組める仕事量も内容も、かなり限定されてしまいます。

大きな仕事に取り組むためにも資金が必要です。また、仕事が無いときも資金に数カ月のゆとりがあれば、新技術や自社製品開発に取り組む余裕も生まれ、好循環に経営が回せます。

以前は金利の支払いを少しでも抑えるために、借りるお金は毎月の支払いができる必要最低限度にしていました。しかし、今では6カ月分くらい固定費を賄える程度のキャッシュを持っておくことが、社長が金策に余計な労力を費やすことなく、長期視点で経営を行えると思っています。

金利負担を抑える

金利は「安心料」を含んでいると私は考えています。ただ、金利負担が大きくなれば、それだけ経営を圧迫することになるので、安く借りるに越したことはありません。

私は同友会で、金融機関の会社に対する評価基準を知り、その評価を上げることが貸出金利を安く抑えることにつながると学びました。また、銀行だけが金融機関ではないことも知り、金利を極力安く抑えるように努めています。

政府や自治体が打ち出す中小企業向けの金融施策は様々あり、金融委員会ではそういった情報を収集・発信しています。今後も積極的に学びを経営に活かしていきたいと思います。

 

(株)コネクティボ  平野 智裕