どうゆうき
▼私たちが取り組んできた憲章・条例制定運動とは、何でしょうか。運動に取り組むにあたり、私たちがまず行ったのは運動推進の組織づくりでした。さらに各地区での例会に向けて、語り部をつくっていくことでした。また、同友会が考える憲章・条例案を、行政や他団体に向けて外部発信していくことも必要でした
▼大切なのは、憲章や条例の根底に流れる理念は、日々経営努力をしている私たちの現場からの声だという点です。そして、同友会の主張に耳を傾けてもらうには、相応の会員数があること、つまり増強も必要でした。今、憲章・条例運動の取り組みを通じて感じているのは、「この運動は同友会を鍛え、同時に自社も鍛える」ということです
▼昨年10月16日に愛知県で条例が制定されましたが、それは目的ではなく手段といえます。これから私たちが始めるのは、条例を活かす運動です。そのために必要なのは(1)行政などに自社の課題を明確に伝えること。(2)施策を知り活用すること。(3)自社の課題解決のために、連携を含め、より大きな視点で考えること。(4)地域に信頼され、地域の未来像を語れる企業になっていくことです。つまり、条例活用運動は、「自社を磨き、結果として同友会を磨く」という運動になります
▼憲章・条例運動を通じて、もう1つ感じていることがあります。それは、同友会の政策運動に「こうあるべきだ」は無いということです。運動に携わった様々な立場や役割の人が、取り組みの中でそれぞれに意義や必要性を感じ取っていく。それが、同友会政策運動の原点なのです。
政策委員長 和田 勝