男女共生委員会(7月8日)
誰もが働ける職場づくり

三井 哲司氏  (株)三井酢店
磯村 裕子氏  (有)サン樹脂加工

磯村裕子氏(左)と三井哲司氏(右)

柔軟に対応できる 複数名での交替勤務

「誰もが働ける職場環境づくり」に取り組んでいる三井哲司氏と磯村裕子氏より、事例を報告いただきました。

三井氏の会社は現在、従業員の65%が女性です。家庭の状況も含め全従業員と面談を行い、職種の特性と性差を見極めた人員配置をしています。産休・育休制度で妊娠・出産・育児から復職する環境も整備。複数体制での業務担当と計画的なローテーションで、互いの休暇・休職に対して柔軟に調整し、業務に支障をきたさない環境を追求しています。

時に無責任とも思われる欠勤や退社もありますが、これは「愛社精神」の問題と捉えています。つまり、どれだけ経営者が仕事を通して会社の事を伝えるか、経営指針の浸透が課題だと思っています。

仕事の楽しさ伝え 長く勤めてもらいたい

磯村氏の会社では、前社長(義父)の入院と同時に、経理サポートを含む全ての事務を担っていた女性社員が退社。急遽、磯村氏が後任となり、後継者だった夫(現社長)と無我夢中の毎日でした。当時は他に女性社員がおらず、現場仕事以外の全業務が磯村氏に集中。コスト削減や売り上げアップ等に知恵を絞り、「事務→業務部門」とする間接業務の整理改革で女性社員の採用を実現しました。

今は4名の女性社員が働いており、将来に向け休職と復職の環境整備をしています。ただ女性社員の「寿退社」願望が根強く、経営側としては長く働いてもらいたいとの思いもあって、社員自身が「仕事の楽しさ」を「人生・生き方・充実感」と同等に考えられるよう、いかに伝えていくかが課題だと考えています。