金融アセスだより(第82回)

金融機関を味方に

リーマンショック以降、中小企業は様々な外部環境に晒され、非常に厳しい状況です。私たち経営者は自社の財務状況を的確に把握し、経営のかじ取りをしなければなりません。本業の将来をどのように計画し、未来を描くかが大切で、傷が浅いうちに軌道修正や事業転換することも場合によっては必要といえます。

金融委員会では、会社経営に大切なものとして「実抜計画」をあげています。聞きなれない言葉ですが、金融機関においては「合実計画」と並び、企業を判断する材料にもなっています。実抜計画とは、実行可能かつ抜本的な計画、すなわち経営者が自社の経営資源を把握し、実行可能な計画を具体的に見える形で提示するものです。このことが金融機関を味方にする第一歩であると考えます。

再生支援の現場で

今回の経営フォーラム第7分科会を設営する金融委員会は、東京都板橋区で企業再生支援を行う板橋区立企業活性化センター長の中嶋修氏と出会いました。中嶋氏は、雇用を守り、財産を懸け頑張っている経営者を支援したいという想いから、土曜・日曜や夜間でも、どんな相談にも乗り支援を続けています。

中嶋氏に中小企業支援の現場で感じている現状と問題点、対策を報告いただき、企業経営に重要なものについて、より具体的に考える分科会づくりに取り組みます。第7分科会で一緒に学びましょう。

 

日研工業(株)  出原 直朗