中同協「組織強化・広報・情報化全国交流会」(8月22〜23日)
連携強化と対外発信で 地域に同友会をひろげよう

愛知の実践を紹介
情報創造を通じ同友会・企業・地域づくりを一体として戦略的に取り組む契機として、組織強化・広報・情報化全国交流会が名古屋市で開催されました。近年、愛知で取り組む小グループ活動が注目を集めており、全国から235名が参加しました。
1日目は、開催地代表で杉浦三代枝氏(愛知同友会会長)、主催者代表として鋤柄修氏(中同協会長)が挨拶。基調報告では加藤昌之氏(中同協広報委員長)が愛知の情報化ビジョンや仕組みづくり、中小企業の現場の情報の大切さを報告。石黒俊朗氏(南尾張支部長)は、「小グループ活動は、顔と会社が繋がる仲間づくり。自主的な活動で、課題解決への情報も掴める」と実践報告を行いました。
小グループ見学に118名が参加
広浜泰久氏(中同協幹事長)は「強靭な企業づくりで同友会の語り部となり、地域も先導する役員になるため、理念に基づく役員研修や会員の情報を分かりやすく発信する情報創造を行ってください」と提言。オプション企画では20の小グループ会で118名が活動の現場を見学しました。
2日目は、高橋千尋氏(北海道同友会理事)、木村正夫氏(熊本同友会理事)、南昌輝氏(同事務局長)から、企業・地域・同友会づくりに広報や増強と一体となり取り組んだ事例を報告。また、中村高明氏(中同協情報推進本部長)は「広報・情報化行動指針を皆さんが実践し、社会であてにされる同友会を目指してほしい」と呼びかけました。
2日間のグループ討論と小グループ活動見学を通し、同友会・企業・地域づくりを一体として戦略的に取り組む契機となり、同友会や会員同士の絆がより深まる交流会となりました。
愛知のグループ活動を全国の役員が見学
〜組織問題・広報・情報化全国交流会オプション企画 取材レポート(1)

自主性が活力の源泉
2013組織問題・広報・情報化全国交流会の1日目の終了後、オプション企画として小グループ会見学を行い、118名が20グループに分かれて参加しました。愛知では日常的に行われているグループ会ですが、他県同友会で学ぶ場として仕組みがある所は少ないです。現在、愛知の自主的・主体的な小グループ活動が全国から注目を浴びています。
他県では、例会や役員会の設営・運営を事務局が行うのに対して、愛知同友会ではそれは会員の自主的な活動が基本となっています。またグループ会は、少人数で顔の見える情報伝達ができ、会員の会社で経営体験報告ができます。そのため、膝を突き合わせた討議や思いやりのある厳しい指摘など、会員同士の生の声が交流でき、仲間づくりが行われています。
同友会の本質は主体的活動
参加者からは、「本当の同友会のあり方を見た」「減らない組織・増える組織のカギは小グループ活動にある」など感想が出されました。特に驚かれたのは、主体的な活動により学びの質が高く、役員研修の充実で同友会理念にブレがないことです。
また、全国から小グループ見学を受け入れた愛知の会員にとっても、普段のグループ会での取り組みが、自身や会社の成長のためであると確信を持つことができました。
広報部では、部員が各グループ会の会場へ赴き、会運営の様子や全国からの参加者へ取材を行いました。その取材レポートを以下にご紹介いたします。
名古屋第5青同(五十川室) 名古屋総合税理士法人
同友会理念を軸に

グループ会を訪問してまず驚いたのは、緻密な事前準備の上で行われていたことです。配布資料はわかりやすく丁寧なものでした。会員のミニ報告の資料も、事前にプレ報告がされていたようで、内容もまとまっていました。連絡事項も的確に伝わり、何より五十川室長が短い時間を濃く活用していました。
会員ミニ報告では、報告した内容に対して、参加メンバーから鋭い本音の質問の数々、思っていてもなかなか聞けない部分をみんなが質問できる風土が作られていました。
参加したオブザーバーの方も感銘を受けた様子で、「アットホームな雰囲気だと思っていたのに、ここまでしっかりしていると思わなかった」と感想が述べられました。同友会理念も盛り込まれた素晴らしい室会だったと思います。
(有)スターネスジャパン 安達 大祐
中村地区(小島グループ) (有)恒(KOU)建築設計
違うという気づき

中村地区・小島グループの活動見学について、他県代表理事クラスの方々の愛知同友会に対する感想と、他県の取り組みを紹介します。
見学には中同協政策局長の瓜田靖氏と、大分同友会の代表理事である岩尾達也氏、佐藤貞一氏、理事で広報委員長の長野栄子氏、事務局長の戸田宏氏が参加しました。
今回の取材を通じて、他県では小グループ活動がないということを私は初めて知り、驚きました。聞くところによると、会員同士は月1回の例会で会うだけというケースが多いのだそうです。
その他、岐阜同友会では、小グループ活動をしたことにより例会参加率が下がったという事例もあったようです。
愛知は会員数が多く、支部や地区が多いためか、会員の中には愛知同友会の会長が誰かを知らない方もいることに驚かれた他県の方もいました。
Coffee SAKURA 大西 文明
千種地区(野々山グループ) 野々山浴槽(株)
少人数で本気の話し合い

千種地区・野々山グループの室会は、野々山浴槽で行われました。野々山浴槽はガス機器の販売施工業の会社です。
グループ会は、同友会3つの目的の唱和から始まり、役員会報告、支部報告、増強と広報の報告が行われました。その後、野々山裕晃氏が不離一体シートに沿って報告。経営指針の内容に触れたり、同友会で学んで実践した話の後、質疑応答が行われ、室会は終了しました。
見学には、中同協幹事長の広浜泰久氏、秋田同友会代表理事の佐田博氏、理事の山本勇誠氏と、山口同友会の常任理事4名の方々が参加しました。
ゲストの方々からは、「同友会理念に沿った室会が行われていることに感心した」「少人数でもしっかりした会ができることを自分の地域に報告したい」などの感想が聞かれました。思っていた以上の集まりだったとの嬉しい評価が聞けた室会でした。
(有)アット・ウィルコーポレーション 小木曽 好子
南地区(岡崎グループ) 瑞穂タイヤ(株)
地区・県を越えた交流

南地区岡崎グループ会は、水野修氏の会社・瑞穂タイヤで行われました。地区会員8名に、福岡や宮城の代表理事らに参加いただきました。
まずは活動報告が資料配布と併せて行われ、その後、水野氏よりミニ報告が行われました。次に「社員と就業規則」に関して、参加者からアドバイスを頂きながら、深い学びのグループ討議になりました。
その後、2次会にも全員が参加し、遅くまで県を越えた交流と、本音での話し合いが行われました。
(有)中部製作所 大野 正博
天白地区(小代グループ) (株)コスモウィンズ
自主性が力になる

天白地区の小代グループ(PJ会)を取材しました。グループ内の年間テーマが「仲間作りを目的に」とのことで、PJ会も参加者が多く、活気があるものでした。
PJ会なのでもっと神妙な雰囲気と思いきや、小代グループ長の人柄なのか和気あいあいと皆が活発に発言しているところが印象的でした。
福岡同友会から3名のオブザーバー(内1名は福岡同友会事務局員)が参加され、愛知同友会との違いが多く語られました。福岡では行事の企画・運営を事務局が担当し、会員は参加するだけだそうです。愛知では、会員が知恵を出し合い、本気になれる自主活動が力になっているとの感想が聞かれました。
(株)日本機械産業 山田 祐三